2015年06月06日

Vol.154 「顔が曲がっている?」

 最近は地震や火山の噴火などが多発しており、大災害にならなければいいなと思いますよね… 
 
 今回は「顔が曲がっている」ことについて説明してみたいと思います。「口が曲がっている」「顔に歪み」などと検索すると、様々なページに飛びます。古くは麻〇財〇大臣、ともさ〇りえさん、最近だと筧〇和子さん、鈴木〇なみさんなどがヒットします。この方々は「顔が曲がっている」「歪んでいる」と表現されていますが、何が原因なのでしょう?

 我々歯科医師がかみ合わせを診る場合、色々な診査を行いますが、大きな視点から診る場合、「咬み合わせの高さ」と「咬み合わせの水平的な位置」が重要になります。そしてもう一つ大きなポイントがあります。それは「咬合平面」と言って正しいかみ合わせの目安として想定される上下の歯が接する平面のことを指します。

咬合平面板.jpg
(これは咬合平面板といって、上の平面と下の小さな平面が平行にできています。口の中の咬合平面の角度を外側から読み取ることが出来ます)

 かみ合わせはこの咬合平面に大きく左右されます。正面から見たときに、両目を結ぶ線と咬合平面が平行であれば、左右対称な顔になっていることがほとんどですが、平行でない場合は顔が曲がる、歪むという結果になります。さらにいわゆる「受け口」「出っ歯」の原因も、この咬合平面に影響を受けます。
佐藤咬合平面.JPG
(正面から見たときに正常な咬合平面の方)

左上がりの咬合平面.jpg
(正面から見たときに左上がりの咬合平面の方)


オーストリアン・ナソロジーの考え方では、「咬み合わせの高さ」と「咬合平面の位置・角度」がもっとも大事だとされています。しかもこの「咬み合わせの高さ」や「咬合平面」はいわゆる美容整形で行われるような手術をしなくても、十分コントロールが可能です。前述の有名人の方々も普通の一般的な歯科治療で顔面の非対称性は解消されます。

OP3.jpg
(左側が術前、右側が術後)
 咬合平面がまっすぐに治りました

 一般的に咬み合わせの問題で最初におこなうことは「どこか先に当たる歯がないか?」とカーボン紙を持ち出して診査する事が多いと思います。もちろんこれは大切な診査です。しかし、全体の枠がきちんとしているかどうかを診てから、細かいところを診ていく、「木を見て森を見ず」にならないようにする必要があります。

 顎の歪みは3次元的に起こる現象なので、「左だけ治す」とか「上の歯だけを治療する」というパーツで考えるのではなく、口の中全体をバランスよく診査して治療することが大切です。しかもその結果が「肩こりが治った」「姿勢がよくなった」という整形領域に対しても良い結果を生むことが多いですし、さらには(呼吸がしやすくなったことで)「風邪を引きにくくなった」とか、「集中力が増した」などと言った内科的なことにまでよい結果を生むこともしばしばです。

 どうしても噛み癖でどちらか一方でしか物を咬まない方、歯科医院で診ていただく必要があると思いますよ…。必ず理由がありますから…。
posted by 副院長 at 12:31| Comment(2) | TrackBack(0) | '15ニュースレター