2016年12月08日

Vol.170 「休日夜間診療にて」

 2016年も残り一月を切りました。皆さんにとって2016年はどんな年だったでしょか?

 私が所属している仙台歯科医師会では、様々な形で地域医療に貢献していますが、その一つに休日・夜間診療があります。五橋の仙台福祉プラザにある障害者歯科の施設を使って、休日や夜間に歯に治療が必要になった方に対して診療をおこなうシステムです。患者さんは誰が治療をするかを知らずに来院されますし、全ての方が初診で見えますので、我々医療サイドも自分の診療室での治療とは違った意味の緊張感があります。以前には歯が痛くて救急車で運ばれてきた方、あくびをした瞬間顎が外れてしまった方、入れ歯の針金が舌に刺さってしまって取れなくなってしまった方など、一般開業医ではめったに出会えないような疾患を持っていらっしゃる患者さんと出会うことができるのです。

 12月4日の日曜日の夜はその休日夜間診療の担当だったのですが、若い男性が顎が外れてしまい、口を閉じることができなくなってしまったということで来院しましたので、口を閉じることができるよう治療を行いましたが、今までにも2回外れてしまったことがあるとのことでしたので、一緒に来院されたお母様にその治し方をご指導もしました。 
 同日来院された方の中に、70歳代の女性の患者さんがいたのですが、「歯ぐきからの出血が止まらないので診てほしい」ということでした。口の中を診せてもらうと、左右2箇所から出血の跡がありましたが、私が診たときにはもう止血していました。口の中を見るとプラークがべったりでした。持参されたお薬手帳を見ると、10種類以上の薬を服用されていることもわかりました。身長に対しての体重は少々多めでしたし、身体の動きも緩慢な感じを受けました。

 血は止まっていましたので、通常であれば口腔衛生指導、すなわち適切なブラッシング方法を指導して、炎症を抑えることによって歯ぐきからの血が出ないようにするところだと思うのですが、やや肥満傾向にあること、薬を多量に服用していること、口の中が異常に汚れていることから、「軟らかいものばかり食べているだろうから、普通の食事に切り替えること、免疫力を上げるためにしっかりと歩くなどの運動をすること」を指導しました。「薬は出してくれないの?」と言われましたので、「必要ありません。薬に頼る考え方を改めなければなりません」とも指導しました。「今あなたに必要なことは、適切な食生活を送ってしっかりと栄養補給をすることと運動をすることによって、免疫力を上げることです。」とお伝えしました。

http://sugiyama-dental.sblo.jp/article/6502515.html

http://sugiyama-dental.sblo.jp/article/447746.html
 
 休日・夜間診療ではその後のフォローができないので、顎が外れた男性、70歳代の女性が現在どうなっているかを知ることができません。チャンスがあれば、顎が外れた男性には、顎が外れにくいようにするための治療を提案したでしょうし、70歳代の女性には二人三脚での歯周治療を行っていくところです。

 また、昨日は青葉区役所で3歳児検診を行ってきました。36名の元気な3歳のお子さん達の歯の検診をしてきましたが、仙台市で行っている2歳半検診のおかげで、事前情報もばっちりで、区役所の衛生士さんたちがたくみにリードしてくれました。診療の段階になると泣いて口を開けてくれない子が10人ほどいましたが、お母さん、衛生士さんの協力でなんとか終えることができました。ちなみに泣いていたのは9割がた男の子でした(笑)。

 自分の診療室以外での地域医療も大変重要であり、仙台歯科医師会ではそのほかにも障害者歯科、在宅訪問歯科などを通じて市民のために従事しています。皆さんも気軽にご相談くださいね!
posted by 副院長 at 08:15| Comment(0) | TrackBack(0) | '16 ニュースレター