2019年01月28日

Vol.189「適切な歯周治療を目指して」

 大坂なおみ選手の全豪オープン優勝!素晴らしいですね〜ホント元気をいただきました(^^)

 今までにも何度かご紹介しましたが、昨日は3ヶ月に1度ある休日夜間診療の当番でした。午後7時から11までの4時間で6名の患者さんが来院されました。五橋にある仙台福祉プラザで診療するのですが、応急承知がメインでその患者さんとはその後二度と会わない可能性が高いのですが、限られた時間内で色々なお話をしてきました。多くの患者さんはかかりつけの歯科医院があって、素晴らしい治療を受けている方ばかりでした。ただ、一人、重篤な歯周病に罹患している患者さんがいらっしゃいましたが、以前から指摘をされていた歯の部分が痛くなって来院されました。ポケットは10mmほどありましたし、レントゲンを撮ると、歯の根っこ全体を取り囲むように骨がなくなっており、その歯はブリッジの土台となる歯でもありました。

 あまりにも重篤な歯周病の歯をいたずらにそのままにしておくと、支えている骨の問題が隣の歯にも及んでしまい、本来使えるはずだったその隣の歯まで抜かないといけないレベルになってしまうことがあります。

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(赤丸の部分は横たわっている親知らずをいつまでも抜かなかったために、隣の歯の虫歯と歯周病、その一つ手前の歯も歯周病に罹患してしまい、赤丸で囲まれた3本の歯すべてを抜かなければならない状態でラインされた患者さんのレントゲン写真です。反対側に比べると一目瞭然です)

 しかし、その患者さんは毎月レーザー治療とアルカリ水の洗浄だけを繰り返していたと教えてくれました。その歯と噛み合う上の歯は、上下的にグラグラ動くレベルでした。どちらの歯も抜歯の適応である可能性が高かったのですが、かみ合わせの調整なども行われていませんでした。レーザー治療にも殺菌効果を期待できますが、本来その患者さんがなられるべき治療はもっと根本的な問題解決であり、適正な治療方針が適応されなければ、患者さんは不幸な時間を長く過ごすことになります。

 「AというBという歯磨き粉のほうがより殺菌効果がある」ということが事実だとしても、「Aという歯磨き粉からBという歯磨き粉を使ったら歯周病が治った」ということにはならないのです。われわれ歯科医師がその患者さんの歯周病の問題点を抽出して、歯周基本治療というステージで患者さんの反応を確かめて再評価し、その後治療方針を固めていくのです。一つ一つの事実が正しくても、それらの事実を総合的に診断し、的確な治療がなされなければ意味がありません。重篤な歯周病に関しては、日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会など、理論的な根拠に基づいた治療を行っているグループや、本当の意味でよく患者さんを「診る」病院で治療を受けていただくと安心できると思います。
posted by 副院長 at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | '19 ニュースレター
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