2004年06月30日

Vol.28 「歯周病は薬で治るのか?」

 1年のうちで日がもっとも長い季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?もうすぐ夏休みの人も大勢いることと思います。

 さて、先日仙台に歯周病の治療(俗語では歯槽膿漏ですよね)で有名な山本浩正先生をお呼びしてご講演いただきました。会場にはたくさんの歯科医師、衛生士が集まり、熱心に勉強をしていました。大阪の先生でしたので、話も面白く、とても盛り上がる講演でした。その中で二つ面白いお話がありましたので皆さんにお伝えいたします。

 ひとつは歯周病菌に関する薬の情報です。以前にもご照会しましたが、一昨年でしたでしょうか?朝日新聞に歯周病に効くうがい薬に関する記事が掲載され、とても話題に上りました。歯周病がうがい薬で治ればこれはすごいことです。実際ある程度の効果は認められるのですが、いつの間にか下火になってしまいました。それは口の中の細菌は複雑に絡み合っていて、バイオフィルムという膜を形成し、その中で生息しています。そのため、抗生物質などの薬を使用しても、内部にまで薬が浸透することは無く、表面の細菌の数が一時的に少なくなるだけの話です。ましてや、歯ブラシによるプラーク・コントロールで副作用の少ない治療法が確立されているのですから、化学物質である抗生物質を頻繁に体に入れる必要は無いと思われます。

 もうひとつは会場からの質問でしたが、歯周病の治療にレーザーを使わないのかというものでした。講師の先生は「自分は使用していないので良くわからない」とお答えしていましたが、レーザーは目的とする組織以外にも影響を及ぼすため、あまり良くないとの報告もあります。

 薬とレーザーは同格には扱えませんが、副作用の少ない治療法が確立されている上、原因に対するアプローチをすることなく、最新の治療に飛びつくのは筋違いのように思います。皆さんにはよりよい情報をお伝えできるよう努力したいと思います。



posted by 副院長 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | '04 ニュースレター
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