2005年02月12日

Vol.37 「自然なかみ合わせを目指して」

 今年はじめてのニュースレターです。皆さんは今年の目標を決めましたでしょうか?

 僕自身の今年のテーマは“かみ合わせ”です。体のどこかに不調があると、いつもは何も考えずに行動していたことが、急に不自由を感じるものです。例えば普段道を歩くときには、右足を出して、次に左足を出して…など考えずに無意識に歩きますよね?でも足を怪我した時はどうでしょう?痛みを避けるように意識して歩きませんか?

 口の中でも同じように、“歯が欠けた”“歯ぐきが脹れて痛い”などといったことがあると、痛い側では咬まなかったり、ゆっくりと食べたりしますよね?これは非常に不自然な動きなんです。ごく自然に行っている行動は交感神経支配ですが、痛みを避けるように歩いたり、歯茎が痛いのでゆっくりと食べることは副交感神経の支配を受けての行動です。

 たとえ歯を抜いて入れ歯になったとしても、その入れ歯が自分の体の一部分になれば、それは意識運動ではなく、反射運動に変わります。そうすれば“食べること”が楽しくなります。つまり、「食事をおいしく味わえる」「大きな口を開けて笑える」ことが自然に行えるなら、それは無意識な反射運動であり、口の中は健康と言えると思います。逆に痛い側を避けて食べたり、話すときに、つい口を手で隠してしまったりすることは意識運動であり、とても不自然な行動であることを意味します。

 でももっと怖いのは、その不自然な行為がいつのまにか反射運動となり、異常な行動を体がインプットしてしまい、それに順応してしまうことです。脳からの指令は反射運動になっても、左右の動きが非対称で度が過ぎると、まず筋肉が疲労します。かみ合わせの場合、首や肩の凝りにつながることも少なくありません。その次のステージとしては機能障害が起こります。具体的には口をあいて、閉じてと言う動きが左右非対称になります。さらに進行すると、口をあける行為が顎の痛みによりできなくなります。こうなると治療も非常に難しくなります。

 このような症状は虫歯や歯槽膿漏を放置していることでも十分におこりえるのです。また、虫歯や歯槽膿漏だけが原因ではありません。歯並びが悪いためにこのようなかみ合わせの問題が起こることも非常に多いのです。

 我々はそのような患者さんの治療をすることも治療の一環ですが、できることならば、その予防をするべきだと考えています。小さいときに異常な位置に生えてきた歯の位置を早期に治療することで、理想的なかみ合わせを誘導することができれば、こんなすばらしいことはありません。一方で、たった一本の虫歯の治療を怠ったために、かみ合せがどんどんずれていき、骨の成長に左右非対称を生じてしまうこともありえます。

 最小限の治療で最大の効果が挙げられるよう、しっかりと診査していこうと思います。みなさんも疑問に思うことがあれば、いつでもお声掛けください。
posted by 副院長 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | '05 ニュースレター
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