2011年05月17日

Vol.108「東日本大震災・その2」

 震災2日目の日曜日、電気と水道が復旧したので、周りを見る余裕が出てきました。ケータイで連絡のつかない2人のスタッフのところへ水を持って出かけて行ったのですが、結局2人とは会えず、月曜日からの診療ができる体制にと、診療室の再点検をしていました。また、歯科医師会としての活動がないものかと、宮城県歯科医師会館を訪ねてみましたが、外壁が崩れ落ち、4階5階は床までがせりあがる状態で、大変なことになっていました。歯科医師会の職員は安否確認の電話などで大忙しの状態でした。また、身元確認のための検視作業の人手が足りないとのことで、急遽エントリーしてきました。

 震災3日目の月曜日、スタッフの無事な姿を確認し、診療を再スタート致しました。と言っても、患者さんも大変な状態でしたので、来院された方は少なく、診療も早めに切り上げました。

 震災4日目の火曜日、初めての検視をするためにグランディ21に行ってきました。日本臨床歯周病学会東北支部で一緒に活動している江澤先生、齋藤先生、柏崎先生からノウハウを教わり、東北大学歯学部の応援隊の先生方とともに、100人近くの方の歯型を記録してきました。お顔もあまりにも綺麗な状態で、本当にお亡くなりになったのかと疑うばかりでした。

 御遺体は自衛隊の方が中心になって運んできているようですが、遺体安置所に到着してからは、警察の方々が作業を進めます。御遺体の顔写真、全身の写真を撮影し、次に着衣を脱がせ、全身を丁寧に清拭していきます。身長を測り、損傷がないか、手術痕がないかなどを細かく記録していきます。手の指の指紋の採取、その後ドクターによる死因の確定、そして歯科医師の歯型の記録という流れで、検視が行われていきます。我々歯科医師は御遺体のお口の中だけの診査ですが、御遺体を運んだり、水を吸って重くなった着衣を脱がせ、全身を綺麗に清拭する、最後は綺麗に棺桶にお入れしている警察官の姿は本当に頭が下がる思いでした。検視に携わる関係者は1体1体にお悔やみの気持ちを込めて合掌いたします。帰る場所が見つかればいいなと切に願いながら…本来こういったことをブログに載せるべきか迷うところですが、こういった警察官の立派な姿を是非ご紹介したいと思い、
お伝えいたしました。
posted by 副院長 at 14:13| Comment(4) | TrackBack(0) | '11ニュースレター
この記事へのコメント
いつも大変お世話になっております。先生のご活躍大変頭がさがります。また色々な情報がございましたらアップして頂ければ幸いです。わたくしも恥ずかしながら、被災地での活動が読売新聞に取り上げられました。。。
Posted by Nahanishi Clinic at 2011年05月19日 15:35
Nahanishi Clinic様
被災地での活動が取り上げられたのですね。
せっかくですから是非お知らせください。
御覧になった方が勇気づけられると思います。
Posted by 福院長 at 2011年05月25日 13:54
いつも楽しくエッセイを拝見いたしております。当方の活動をアップしようと思いましたが、うまくリンクできませんでしたので、もしよろしければ私のfacebookにアップ致しましたのでよろしければご覧頂けましたら幸いです。kentaro tamakiで検索すると出てくると思います。ペンネームで投稿していながら実名公表となってしまいました。
Posted by Nahanishi Clinic at 2011年05月26日 14:51
tamaki様でしたか〜

facebookははじめようと思っていたところでした。
近々アクセスします。
ありがとうございます。
Posted by 福院長 at 2011年05月30日 11:48
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