2007年08月22日

義歯のスペシャリストは臨床のスペシャリスト

 8月18,19日は東京でご開業の染谷成一郎先生を仙台にお招きし、入れ歯に関するご講演をいただきました。染谷先生は80歳ですが、現役バリバリの歯科医師で、現在も息子さんと共に診療をされているそうです。今回は仙台歯科医師会、月一会でぞれぞれ講演をしていただきましたが、診療に対する考え方を伺って、改めて歯科臨床の奥深さ、そして目指すべき方向が見えました。

 土曜日のご講演では3時間半にわたる長時間を、たった1症例だけで講演を成り立たせたのです。しかもその患者さんは昭和41年からのお付き合いで、当時作成した入れ歯をそのまま使用して、修理、修理だけをおこなっていらっしゃいました。

 私が大学の医局(入れ歯専門)に在籍していた当時、患者さんにアンケートをおこなったことがあるのですが、患者さんが入れ歯を作り変える平均年数は3年から5年でしたので、それと比べると、染谷先生の40年と言うのは記録的な数字と言えます。「我々歯科医師は商品を売っているのではないですから」と言う言葉がとても印象的でした。

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 また、大学や先人たちが言ってきたことが本当かどうかを、常に自分で考える重要性を力説していらっしゃいました。これに関してはとてもうなずけるところがありました。勉強会の仲間でも斉藤善広先生や佐藤勝史先生は、すでにその領域に入っています。

 流行に惑わされることなく、目の前の患者さんにとって最良の治療を提供できるよう、地に足をつけて臨床に取り組もうと再認識できた有意義な2日間でした。染谷先生、ありがとうございました。

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posted by 副院長 at 08:47| Comment(2) | TrackBack(0) | '07不定期日記
この記事へのコメント
私も入れ歯はある意味消耗品的なイメージを持っていました。なので40年と言うのはビックリです。凄いですね!実は私も7年ほど前に抜歯をして入れ歯を作った事があります。でも何だか違和感があってすぐにやめてしまいました。相性が悪かったのでしょうか。

そうですよね〜。私も物事って多面的に考えた方がいいと思います。そうすることでネガティブな事もポジティブに思えたり出来るし。

大事ですよね!
Posted by ピノ子 at 2007年08月23日 00:59
 ピノ子さん、コメントありがとうございます。

 本音を言うと、40年同じ入れ歯を使うことを真似しようとは思っていません。入れ歯の材料は吸水性がありますし、だんだん汚れていくものです。だから修理を続けていくと、入れ歯自体はつぎはぎだらけの状態になっていきます。

 ただ、「患者さんは今の入れ歯に慣れているから」ということで、染谷先生は修理を続けているそうです。そういったスタンスを見習いたいと思っています。

 物事を多面的に考えることって、意外と難しいですよね?知識や常識が邪魔をしてしまうことも少なくありません。でもそんな時、原点に戻って目の前のことを真剣に”見て、聞いて、触って考える”ようにしたいと思っています。

 染谷先生、ピノ子さん、ありがとうございますm(__)m
Posted by 副院長 at 2007年08月23日 08:38
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