2011年11月25日

vol.112「多くの仲間たち」

 すっかり寒くなりましてね…鍋料理が恋しい季節です(^^)


 10月は学会などで週末家にいる週がなかったのですが、今回は震災関係での学会などの活動について報告いたします。

 10月29,30日の2日間、広島で日本臨床歯周病学会第29回年次大会が開催されました。本来であれば今年の7月に仙台でおこなわれるはずだった学術大会ですが、震災の影響で開催は困難と判断して、仙台での開催を断念したところでした。くしくも広島で中国・四国支部設立記念大会があり、年次大会も同時開催をすることで、発表予定だった会員の皆さんの苦労を無駄にせずにすみました。

http://www.jacp.net/jacp_web/index.html
(日本臨床歯周病学会のホームページ)

 日本臨床歯周病学会では、震災後早くから連絡のやり取りがあり、多くの会員の先生が援助してくれました。避難所への支援物資を多数送ってくれた先生、直接避難所へ出向いて医療活動を行った先生…義援金も早々に集めてくださり、沿岸の津波をかぶった先生方に配布することができました。

 その後も第2弾の義援金をいただきましたし、広島での年次大会では義援金目的のチャリティーグッズ販売までしていただき、感謝×2ですm(_ _)m

 私自身HPのスタッフ紹介を見ていただければわかりますが、ほかにもたくさんの学会に所属していますが、これほど愛に満ちた学会はありませんでした。
 またスタディーグループとして、SJCDの皆さんからも、被害のひどかった先生方へ多くの義援金をいただきました。関東の「てんとう虫」というスタディーグループにも多くの義援金をいただきました。ありがたいことです。

http://www.sjcd.info/
(SJCDのホームページ)


 我々歯科医師は、みな一国一城の主であり、会社に属しているわけでもないのですが、学会や勉強会を通じてお互いの知識や技術を交換したり学んだりしながら、地域医療に貢献しているのですが、年に数回しかあわない会員のためにこんなにも多くの仲間が力になってくれた事実はうれしい限りです。このようなあたたかい輪がどんどん広がり、世界が平和になれば本当にうれしいことですね♪
posted by 副院長 at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | '11ニュースレター

2011年10月27日

Vol.111「アメとガムは虫歯の敵」

 落ち葉の多い季節になって来ました。寒くなってきましたが、食べ物が美味しい季節ですね(^^)

 さて、今までにも虫歯対策の話を何度も取り上げていますが、一番の原因は「間食」だと強調してきました。医院で行っている虫歯対策の講演でも、「アメ」と「ガム」はやめるよう指導しています。特に「え〜キシリトール入りのガムなら大丈夫なんでしょ?」と聞かれることが多いのですが、市販されているガムのほとんどは虫歯になると思っていいと思います。

 そもそも「キシリトール」は代用糖の中でも歯が解けるためのphまで下がらないため、虫歯を作ることはないとされています。日本でキシリトールが解禁になった10年ほど前は、われわれも大いに期待しておりました。

 しかし、現実にはキシリトール100%の商品はなく、私の知る限り含有量が65%くらいのものが最高で、残りは砂糖を使用しているものがほとんどです。キシリトール100%のガムは、おそらく歯科医院でしか販売していないオーラルケアの商品だけだと思います。

 キシリトール100%の商品が一般に流通していない理由はコストが高くなるからです。メーカーとしては「キシリトール」を含んでいる、商品が売れやすくするために砂糖を入れて安く売る、結果商品は売れて、消費者が虫歯になるという図式です。

 先日来院した患者さんは、血圧を下げる薬を服用しているため、唾液の分泌が抑えられて口の中が乾くため、毎日キシリトールのガムをかみ続けていた結果、一番虫歯のできにくいはずの下の前歯にたくさんの虫歯を作ってしまいました。

 67歳までほぼ健全だった歯が、たった3年で虫歯ができにくいはずの下の前歯にたくさんできてしまったのです…「キシリトール」入りのガムだから、歯にもいいと思ってせっせと噛んでいたそうです。ガムを噛むまではほとんど問題のなかったのに…


 アメにいたっては本当に問題です…。アメを舐めた後に唾液を出させることをしたとしても、phがなかなか戻らないため、虫歯を量産してしまいます。しかも広範囲に虫歯を作ってしまうので、手をつけられません。のどが痛いから、口がさびしいから、甘い物を舐めていたいから、たくさんもらったからなどなど、アメの恐ろしいことはそれが習慣化してしまうこと、虫歯にとってアメがそんなに悪いものだと皆さんが知らないことにあります。

 はっきり言います。虫歯にとって最悪なのは「アメ」を舐める習慣です。悪しき習慣は口の中を破壊します。今すぐにやめましょう。
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2011年08月19日

Vol.110「東日本大震災・その3」

 東日本大震災から5ヶ月が経過しました。

 皆さんの生活は元に戻ったでしょうか?

 前回のニュースレターで震災後にストレスが原因で歯が折れた方が多かったことをお知らせしましたが、最近定期検診にいらっしゃるお子さんに虫歯が多発していることを感じます。理由は明白で、震災後食料がままならなかったとき、お菓子類をたくさん食べていたこと、満足に歯を磨くことができなかったことです。お子さんの治療についてきてくださるお母さまも、やむを得なかったことを話してくれました。現在では食生活も元に戻り、原因自体は解決しているようですが、虫歯の治療はしっかりとする必要があります。

 虫歯に比べると、メインテナンスで通院されている成人の方の中で、震災後極端に歯周病が悪化している方は少ないように思います。患者さん自体は震災後満足にブラッシングできなかったとおっしゃっていますが、震災前のデータと比較しても、虫歯ほど顕著な差は見られなかったように思います。虫歯の方が食生活などの変化によって、短期間に発生してしまう疾患で、歯周病はある程度長期間の影響を受ける疾患であるのかもしれませんね…。

 Oさんという患者さんのご紹介で、10名ほどのグループの中で「虫歯」と「歯周病」はなぜ起こるのか?どうすれば予防できるのかというお話を2回に分けて行ったのですが、皆さん本当に真剣にお話を聞いてくださり、健康観の高さを感じることができた2日間でした。話しの内容は毎月当医院で行っている患者さん向けの講習会と同じですが、当日お会いした方のお口の中は私自身が直接見たことがあるわけではないので、一般的な話しになってしまうのですが、それでも見える範囲内での特徴から、その方のお口の中を想像し、予想される問題点を挙げてみました。参加者は若い女性が多かったので、審美的な欲求が高いと思うのですが、その中の一人にとても歯は綺麗なのに、歯ぐきが真っ黒の方がいらっしゃったのです。原因は喫煙です。煙草の害は今さらといった感じですが、美的な面からもそのデメリットを指摘して、講演終了後に「煙草やめませんか?」と何度も言ってしまいました(笑)

 食生活も煙草も習慣です。良い習慣を身につけ、より健康になることは誰しもが思うことではないでしょうか?こんな私も煙草をやめて18年になりますが、約12年間喫煙者でした…

喫煙の習慣は歯にヤニを付けるばかりか、歯ぐきの着色の原因にもなります。
まずはヤニを綺麗にしたケースをご紹介します。

<ヤニ1.jpg

(いわゆるヤニのこびりついた歯)

ヤニ2.jpg

(専用のパウダーでヤニを飛ばした後)

続いて専用のお薬を塗布して歯ぐきを綺麗にしたケース紹介します。
治療時間はほんの2分です。

020528術前.jpg

(術前の歯ぐき)

020528術後.jpg

(治療後1週間の歯ぐき)

歯も歯ぐきも綺麗な方がいいですよね♪
posted by 副院長 at 09:49| Comment(0) | TrackBack(0) | '11ニュースレター

2011年08月02日

Vol.109「歯ぎしりの役割」

なでしこジャパンの大活躍、お見事でした!本当に素晴らしかったですね〜(^^)

そして佐々木監督のあの笑顔、とても素敵でしたね〜 佐々木監督が書いた「なでしこ力(ぢから)」早速読んじゃいました。


 さて、大震災からの復興が日に日に感じられてきていますが、避難所に診察に行った歯科医師の方から興味深い話しを伺いました。というのも、思いのほか歯が折れてしまった方が多いというのです。歯が折れるということが日常よりも多く見受けられるということは、それだけストレスが多いことを意味します。われわれ人間はストレスをため込まないように、”歯ぎしり”を行っているそうです。しかし、その歯ぎしりもし過ぎれば問題を起こします。というのも、起きているときのくいしばりの力よりも、寝ているときのくいしばりの力は3倍くらいになっているそうです。しかも起きているときは瞬間的にくいしばることはあっても、数秒間持続することはほとんどないですが、寝ている間のくいしばりは数10秒間継続すると言われています。


 年齢の割に明らかに歯のすり減りが見られる方や、かみ合わせによって異常な歯ぎしりをしていると思われる方に、“歯ぎしり”のことをお話しすると、「私はしていないですよ」とおっしゃるのですが、現実にはほとんどの方が行っているそうです。というか、歯ぎしりのような行為は人間が生きていくうえで、とても大切な行為だそうです。それを証明するツールとして「ブラックスチェッカー」というものがあります。歯ぎしりをした部分だけ、専用の塗料がはげていしまうので、どの部分でどういった方向で歯ぎしりをしているかがわかります。

040628ブラックスチェッカー・杉山豊.jpg

(これは私の歯ぎしりの状態です)

下にその診断方法のサイトをご紹介します。

http://www.kdcnet.ac.jp/college/occmed/pdf/atlasBruxChecker.pdf

061115BC・大友裕美.jpg

(前歯は穴があくほどの強い歯ぎしりをしていたことを示します。この方は若い女性で決して力が強そうには見えない方です)→クリックで大きな画面となります

 朝起きた時に肩が凝っている方、顎がこわばっている感じがする方、一度このブラックスチェッカーで調べてみるといいと思います。歯ぎしりはゼロにすることが目的ではなく、適切な力で行うことが目的です。適度な力で歯ぎしりをして、ストレスを発散するってことですね♪
posted by 副院長 at 13:37| Comment(2) | TrackBack(0) | '11ニュースレター

2011年05月17日

Vol.108「東日本大震災・その2」

 震災2日目の日曜日、電気と水道が復旧したので、周りを見る余裕が出てきました。ケータイで連絡のつかない2人のスタッフのところへ水を持って出かけて行ったのですが、結局2人とは会えず、月曜日からの診療ができる体制にと、診療室の再点検をしていました。また、歯科医師会としての活動がないものかと、宮城県歯科医師会館を訪ねてみましたが、外壁が崩れ落ち、4階5階は床までがせりあがる状態で、大変なことになっていました。歯科医師会の職員は安否確認の電話などで大忙しの状態でした。また、身元確認のための検視作業の人手が足りないとのことで、急遽エントリーしてきました。

 震災3日目の月曜日、スタッフの無事な姿を確認し、診療を再スタート致しました。と言っても、患者さんも大変な状態でしたので、来院された方は少なく、診療も早めに切り上げました。

 震災4日目の火曜日、初めての検視をするためにグランディ21に行ってきました。日本臨床歯周病学会東北支部で一緒に活動している江澤先生、齋藤先生、柏崎先生からノウハウを教わり、東北大学歯学部の応援隊の先生方とともに、100人近くの方の歯型を記録してきました。お顔もあまりにも綺麗な状態で、本当にお亡くなりになったのかと疑うばかりでした。

 御遺体は自衛隊の方が中心になって運んできているようですが、遺体安置所に到着してからは、警察の方々が作業を進めます。御遺体の顔写真、全身の写真を撮影し、次に着衣を脱がせ、全身を丁寧に清拭していきます。身長を測り、損傷がないか、手術痕がないかなどを細かく記録していきます。手の指の指紋の採取、その後ドクターによる死因の確定、そして歯科医師の歯型の記録という流れで、検視が行われていきます。我々歯科医師は御遺体のお口の中だけの診査ですが、御遺体を運んだり、水を吸って重くなった着衣を脱がせ、全身を綺麗に清拭する、最後は綺麗に棺桶にお入れしている警察官の姿は本当に頭が下がる思いでした。検視に携わる関係者は1体1体にお悔やみの気持ちを込めて合掌いたします。帰る場所が見つかればいいなと切に願いながら…本来こういったことをブログに載せるべきか迷うところですが、こういった警察官の立派な姿を是非ご紹介したいと思い、
お伝えいたしました。
posted by 副院長 at 14:13| Comment(4) | TrackBack(0) | '11ニュースレター

2011年05月15日

Vol.107「東日本大震災・その1]

3カ月ぶりのニュースレターになってしまいました…。3月11日の大震災以来、多くのことがあり、ニュースレターを書く余裕がありませんでした。みなさんにとっても大変な震災であったことでしょう。心からお見舞い申し上げます。

 3月11日の大地震のあったとき、私自身はスタッフの佐藤とともに親知らずの抜歯を行う寸前でした。幸いメスを持つ直前の地震でしたので、患者さんを傷つけることはなかったのですが、本当に大きく、そして長い地震でしたね…。地震直後から停電となり、患者さんにもそのままお帰りいただきました。診療室はモノが散乱しましたが、スタッフルームの食器棚が倒れたくらいで、さほどの問題は起きませんでした。スタッフも後片付けの後、4時には帰宅してもらいました。自宅は父の大きなスピーカーが倒れたり、娘のタンスが倒れたりと、上の階に行くに従い揺れが大きかったことを物語っていました。

 1978年の宮城県沖地震の時、私は中学校3年生でしたが、その夜も停電となりろうそくの火をともしながら家族で夕食を食べたことを覚えていたので、今回の震災後の停電も1日くらいで復帰するだろうくらいに考えていました。情報はラジオからだけでしたが、若林区で200~300人の遺体が発見されたとのニュースを聞き、今回の地震の余波がすさまじいことを知りました。雪も降った11日でしたが、本当に寒い日でした。暖房はすべてエアコンなので、布団にくるまって夜を明かしたことを覚えております。

 翌日の12日、停電が続いていましたので診療は休診、食料の買い出しに行きましたが、営業しているお店は少なく、空いているお店には長蛇の列ができていました。夕方関西の友人2名から安否確認の電話があり、沿岸部は大変なことになっていることを再確認させられました。この日も暖を取れず夜8時には布団にもぐりこみましたが、幸い夜10時に電気と水道が復旧しました。すぐざまTVを見て津波に街が飲みこまれる映像を見て愕然としました…ラジオで聞いていたとはいえ、信じられない光景が広がっていました。1日ケータイの充電ができずにいたので、充電をしながら沿岸部に住んでいる友人に電話メールをしましたが、もちろんつながることはなく、不安が高まる一方でした。
posted by 副院長 at 17:06| Comment(0) | TrackBack(0) | '11ニュースレター

2011年02月19日

Vol.106「感動のサービス」

 今日の仙台はさわやかな晴れ太陽です。

 さて、当医院では毎日数10枚の写真を撮影します。
これはレントゲンを撮るのと同様、患者さんのお口の中を撮影し、診断に利用しています。また、記録として残すことで治療の経過を追うこともできますので、診療には欠かせないアイテムです。

 現在、口の中を撮影するカメラ(院長用とスタッフ用各1台)、お顔を写すカメラの計3台を使用しています。特にメインで使っているNikonD80はとても使いやすいのですが、歯科で使用するスペックにそろえてくれる会社ソニックテクノさんから購入いたしました。

CIMG9103.JPG

http://www.sonictechno.co.jp/index.html


 昨日その大事なカメラを手を滑らせて落としてしまったのです…見た目上は問題がなく、そのまま使えるかと思ったのですが、マクロレンズの倍率を合わせる部分が動かなくなってしまったのです…それに気づいたのが昨日(金曜日)の午後5時半。私にとってカメラ撮影ができないことは致命的な問題です。

 そこで、すぐにソニックテクノさんにお電話したのですが、代品を貸し出してくれるとのことでした。金曜日の5時過ぎでしたので、電話に出ていただけただけでうれしかったのですが、その代品が本日土曜日の朝一番に届いていたのです!通常の会社は土曜日が休みでしょうから、最悪代品を送るのが月曜日、到着が火曜日という事態を想定していました。また、持っているカメラの代品となるレンズが他の方へ貸し出しされていて、お借りできない場合もあったと思います。

 私のほうから「絶対に明日まで送ってください」とお願いしたわけではないのに、この素早い対応は感動でした。時々カメラのことを電話でお聞きする際にも、とてもよい対応をしてくれます。前日あるディーラーさんからは真逆の対応をされ、憤りを感じていましたので、今回のソニックテクノさんには感謝×2です(^^)

 ある患者さんから中村文昭さんという方の講演会を紹介されて、その講演を聞きに行ったことがあるのですが、中村さんのためになる話しの中の一つに「相手の予想を上回る感動を与える」というセリフがあります。まさに今回のソニックテクノさんの行為に感動しました。わたしもこのような感動を与えられるよう頑張りたいと思います(^^)
posted by 副院長 at 14:15| Comment(3) | TrackBack(0) | '11ニュースレター