2015年12月31日

Vol.160「2015年を振り返って」

 2015年も残すところあと半日、皆さんにとって平成27年は良い年でしたでしょうか?
 
 私自身、今年1番の出来事はVol.155でご紹介した第33回日本臨床歯周病学会年次大会を無事に開催できたことでした。準備に約2年を費やして、2015年7月18,19日を迎えました。多少のトラブルはありましたが、参加された皆さんからはおおむね好評でしたので、今ではホッとしています。つい先日この年次大会の決算報告も終了し、本当の意味で年次大会が終了しました。来年の福岡での大会も楽しみです(^^)

また、6月には後輩の結婚式で2度目の仲人を経験しました。大変和やかな雰囲気の中、披露宴は進行しました。新郎側も新婦側も招待者が知っている顔ばかりでしたので、あまりあがらずに新郎新婦をご紹介できました。K先生、Sさん、おめでとうございました!

 つい先日、8年前まで勤めていた佐藤(旧姓:佐々木)が治療に来てくれました。そこで同時期に勤めていた高橋(大友)、松下(樋口)にも声を掛けて、サプライズで病院に集まってもらいました。3人とも一男一女のお母さんで頑張っています。
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今年も一年、皆様には大変お世話になりました。
スタッフはもちろんのこと、技工士の皆さん、ディーラーの皆さん、メーカーの皆さん、来年も地域医療のサポートをよろしくお願い致します。IMG_0217.JPG





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2015年12月03日

Vol.159 「頼れる技工士」

 今年も師走がやってきました。暖冬の予想ではありますが、やはり寒いですね…。

 Vol.142 など、何度かご紹介していますが、私の所属している勉強会の一つに「月一会」があります。昨年設立30周年を迎えた、仙台では指折りの歯科業界におけるスタディーグループです。ここのところ技工士の参加も増えて、大変盛り上がっています。

 私自身、大学卒業後の5年間は、ほぼ毎日技工をしていましたので、技工は好きなほうです。また私の「豊」という名前は、私が生まれた当時父がお付き合いしていた技工士さんがつけてくれた名前だそうで、技工士には良い感情を持っています。

 Vol.85-3でも技工士の仕事についてご紹介いたしましたが、現在私がお付き合いしている技工士について触れてみたいと思います。私が仙台に戻ってきてすぐにお付き合いをし始めたのがYさん。気仙沼出身でとても精密な技工をしてくれます。技工物だけではなく、皆さんの前に出てくる模型作りから綺麗にすることを心がけています。
Yさんの技工
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(術前)
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(術後)


 次に入れ歯を専門に扱っているSさん。元々大学の同級生の歯科医院に勤めていましたが、今は独立して開業しています。入れ歯だけでなく、マウスピースについても私のこだわりの部分を忠実に再現してくれています。特に入れ歯のトラブルがあって、患者さんが病院に駆け込んできた場合、その場では治せない事があります。その場合は、一旦入れ歯をお預かりするのですが、Sさんはスケジュールをやりくりして患者さんのために修理をしてくれます。
Sさんの技工
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(入れ歯なし)
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(入れ歯なし)


 次にお付き合いを始めたのが、J技工所です。10人以上スタッフがいる大所帯ですが、社長のSさんは人脈も広く、仕事以外でも頼りがいがあります。常に時代をリードする技工所で、最先端の技術をおしみなく提供してくれます。
J技工所Sさんの技工
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(術前)
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(術後)


 ブログでも何度かご紹介しているシークエンシャル咬合は、独自のコンセプトがあるため、その理論を表現する技工物にも特有の形があります。このコンセプトに沿った技工に関しては、東京のA技工所にお願いしています。ダイナミックに良い方向へかみ合わせが変化するので、技工物の重要性を再認識させられます。
A技工所Iさんの技工
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(術前)
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(術後)

 次に勉強会でお付き合いしている技工士さんです。Kさんはまだ20代と若いのですが、入れ歯をメインに勉強し、積極的に活動されています。とてもポジティブでその姿勢は私も学ぶところが多々あり、良い刺激を受けています。とても楽しみな存在です。

 さらに最近知り合ったOさんも気になる存在です。私は大学卒業後は岩手医大の第1補綴科という入れ歯を扱う医局に残ったのですが、そこで受けた教育にとてもマッチするこだわりを持った方で、Oさんと技工の話をしていると、本当に楽しいのです。

 技工士さんは直接患者さんの前に出ないことが多いので、歯科の業界では裏方になることが多いですが、その知識と技術は大きな役割を果たしています。私達が良い技工士と組めば、患者さんの口に表現される技工物も一層その働きを増します。同時に、技工士は我々の模型を見ただけで、その実力を判断します。患者さんだけでなく、技工士にも認められる歯科医師になるべきだと思います。

追伸:先月はじめに父がお付き合いしていた技工士のAさんがお亡くなりになりました。長年当医院を支えていただきましたので、大変残念です。ご冥福をお祈りいたします。
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2015年10月12日

Vol.158「包括歯科医療研究会40周年記念講演会」

 10月11日(日)包括歯科医療研究会という勉強会の40周年記念講演会に参加してきました。昨年は仙台の勉強会「月一会」の30周年記念講演会をおこないましたが、「包歯研」さんは9年先輩になります。また昨年40周年を迎えた「てんとう虫」の皆様、今年で60年になる「火曜会」の皆様も多数参加されていましたが、それぞれに歴史があり、継続していることが本当に素晴らしいことだと思います。

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開会と同時にメンバー30名全員でご挨拶をいただきました。

各パートごとに4,5名の先生がリレー口演をする形でおこなわれました。

個人的に感銘を受けた演者の先生をご紹介します。

歯内療法で有名な阿部修先生
ご自分では非常に単純だといいながら、一つ一つの手技をしっかりとされており、臨床のヒントをいただきました。


移植・再植のパートでは梅津修先生
移植のメリッの一つに歯根膜が存在していることが挙げられますが、骨を垂直的にも水平的にも造成させていたことに、本当に驚きました。決してインプラントではなしえないことでしたので、一番衝撃を受けたプレゼンでした。


力のパートでは石田博也先生
僕も同様のケースがありますので、とても納得して聞いていました。

さらに熊谷真一先生
知名度の高い先生ですが、さすがの一言でした。
咀嚼の重要性を再認識させてくださいました。

さらに谷本幸司先生
患者さんが衛生士のケースにおいて、多々学ぶ点がありました。
TCHに関してもまとめてくださいました。

咬合のパートでは境健太郎先生
一つ一つの手技にいたる診断、綺麗な臨床、咬合平面の決定にさまざまな角度から考察していた点に感銘を受けました。

欠損歯列の診断のパートでは鈴木尚先生
診断が大事であることは多くの方が唱えていますが、その「診断」について治療方針が同じなら病名診断は不要では?と大胆な意見。しかしその裏には患者個人を診ることがはるかに大事であり、医療人としての心構えを再認識させていただいた気がします。

さらに横山大樹先生
インプラントと矯正を用いたフルマウス。単に治療先行ではなく十分な診査の後の治療計画でした。

とりは牧宏佳先生
病態は続いている、既往歴が大切であることを協調していました。
臼歯のvertical supportがなければ必ず前歯がやられてしまうというドグマがあると思いますが、患者さんによっては前歯がしっかりしている人もいる。だからこそ過去を見ることが大事であり、そこには時間軸の要素が必須であると説いていました。


30名のプレゼンを通して、患者さんと真剣に向き合っていること、問診を非常に大切にしていること、そして原因を常に推測していることを感じ取りました。

歯科の世界ではさまざまな学ぶ方法があります。勉強会もその一つですが、全国にこのような仲間がいることにとても喜びを感じます!これからも学会や勉強会を通して、多くのことを学び、患者さんに表現し、後輩達に伝えていきたいと痛感した一日でした。

包歯研の皆様、ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。



追伸:会場の東京医科歯科大学の校内にセブンイレブンとスタバがあるんですよ!すごいですね〜

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2015年10月08日

Vol.157「上と下の前歯の重なり具合は重要」

 暑い夏から一気に秋へシフト、皆さん体調はいかがでしょうか?

 今回は顎関節症の中でも前歯の重なりに着目してお話をしたいと思います。前歯の重なりというと、「受け口である」とか「出っ歯である」という表現が多いと思います。しかし、一般に受け口の方に顎関節症はあまり多くありません。以前にもお伝えしましたが、顎関節症は顎が後ろに、または関節が上の方向へ圧迫されることによって起こる疾患です。受け口の方よりも、出っ歯の方のほうが顎が後ろに押し込まれている確立が高く、顎関節症になる確率が高いのです。さらに、前歯の重なり具合で問題となるのが、噛んだときに下の前歯が見えないくらいに隠れている方です。Intercoronal opening angleと言いますが、
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(顎関節機能を考慮した不正咬合治療より引用)
前歯の重なりにはある程度の角度が必要なのですが、下の前歯が見えないくらいに重なっている方は、その角度が小さいために、顎の自由度が損なわれ、顎が後ろに押し込まれます。
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(上の前歯が内側に傾斜していると同時に、かみ合わせが深いため、
 噛んだときに下の前歯がほとんど見えない状態)

このある程度のintercoronal opening angleは奥歯においても必要で、奥歯のかみ合わせが深く、自由度が少ない方も顎関節症になる可能性が高くなります。表現を変えると、たった1本の歯の角度が異常であるために、下顎全体の位置を制限することにより、かみ合わせの異常が起こるということです。ですから、その異常をできるだけ早く見つけて、スムーズで顎関節や歯に異常な負担をかけないようにコントロールする必要があります。もちろん、かぶせ物や入れ歯を作る技工士もこういった知識を持ち合わせた上で皆さんの歯を作っているわけです。さらに患者さんたちのポケットを測定し、ブラッシング指導をおこなっている衛生士も、「どうしてこの歯のポケットが深いのか?」を考えたとき、かみ合わせの異常に気づいたときは、歯科医師と連携を取り、よりよい方向へ患者さんを導くように心がけています。実際当医院でも衛生士からかみ合わせの問題点を指摘してもらうことが多くなってきました。それだけ衛生士の見る目が肥えている証です。また、最近勉強会で知り合った入れ歯専門の技工士もとても勉強しており、機能的かつ残っている歯をいかに残すかについてレベルの高い話をしてくれます。

 ともに学べるスタッフと仕事をすることで、より良い歯科医療を提供できるよう、切磋琢磨していきたいと真剣におもっています。先日ノーベル医学・生理学賞を受賞した大村先生がおっしゃるように「科学は人のためにならなければならない」と思います。たまたま手が器用だとか卓越した勘で医療をしていては、後に続く後輩のためにはなりません。医療は科学のベースの上に成り立っていると考えていますので、きちんと正しい知識を身につければ誰でも良い医療を提供できると確信しています。
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2015年09月04日

Vol.156「川柳で頭も磨いてみませんか?」

 暑い夏があっという間に去り、涼しい季節がやってきました。それにしても夏の甲子園、仙台育英学園高等学校お見事でした!本当にお疲れ様でした。

 さて、最近はテレビで俳句の番組を見るようになりましたが、俳句は季語の使い方など、極めようとすると難しい世界だと思いました。一方、川柳にはこれと言った決まりもないため、「サラリーマン川柳」に見られるように、多くの人が自分の思いを表現しています。すっかり忘れていたのですが、歯科衛生士向けの雑誌、医歯薬出版株式会社のデンタルハイジーン2006年6月号に川柳を載せていました。皆さんにご評価いただければと載せてみますね。

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「川柳で 頭も磨いて みませんか?」
(3人の衛生士)
 当医院には卒後5年目一人、4年目二人、計3名の衛生士が勤務している。同年代の受付とともに、院長である父と筆者を支えている、いやリードしてくれる頼もしい仲間である。

 患者さんとのやり取りも三者三様で、それぞれに味がある。新人だったころは、
「あの患者さん、いくら言っても磨いてくれません」と根をあげたこともあった。そんな時「この前よりよくなったじゃないか」と乗せたこともあった。当医院でもお世話になったスーパーハイジニスト・土屋和子さんを引き合いに出し、「君が指導しても磨かない患者さんを、土屋さんが担当して磨くようになったとしたらどうする?」とちょっと意地悪を言ったこともあった。現在では3人ともそんな患者さんとも上手く付き合い、われわれ以上に“飴とムチ”を使い分けているようである。

(磨いてくれない患者さん)
皆さんはどうだろうか?懸命に説明しても磨いてくれない患者さんとどう接しているのだろう?
“磨かない? 抜けても知らない あんたの歯”
それとも家康風に
“磨かない? 磨くの待とう 信じてる”
それとも
“磨かない? 代わりに私が 磨きましょう”
とPMTCのラインに乗せるだろうか?
石川純先生風に
“歯周病 食べてみましょう 硬いもの”と1)、
食を見直すのも大切である。

 当医院の三人が新人の頃は「チェックお願いします」の声に呼ばれて患者さんの口腔内を見ると
“見てごらん ミラーに映る この歯石”
ということもしばしばあった。
また
“取れてない 研がない刃物じゃ 当たり前”
なんて頃もあった。
それが今では治療するときの姿勢もよくなり、遠巻きに見てもサマになっていて、安心して任せられるようになってきた。

(ポケットが浅くならないときは?)
それではブラッシングが定着して初期治療も一段落、でも深いポケットが残存している、そんなとき皆さんはどうするだろうか?
“治らない? フラップ開いて 治しましょう”
と確定的外科の選択もあるだろう。
力が絡んでいる場合には
“治らない? そりゃーそうだよ ブラキサー”
そして
“ブラキサー 入れてみようか スプリント“
と池田雅彦先生、谷口威夫先生は言うかもしれない2,3)。
非外科派の人は
”治らない? 磨いてみようか 3時間“
と勧める方もいるだろうか?
あるいは
”これ以上 多くは望まず リコールへ“
と山本浩正先生が分類した妥協的メインテナンス4)ということだってある。

しかし、駄目出ししていた歯が意外にもっていることを経験している読者の方も少なくないと思う。
そんなときは患者さんに「この状態をキープできているのは患者さんが若いからですよねー」と持ち上げることも忘れない。そうするとほとんどの患者さんは「いやー衛生士の○○さんのおかげですよ」と返してくる。その脇でそっと衛生士が僕に囁く。
”今回は 咬調しなくて いいのかな?“と…。
いや〜頼りになるなー。

(スタディーグループで学ぶ)
私自身は卒後19年目を迎えるがまだまだ学ぶことばかりである。しかし良きスタッフのほかにも勉強会の仲間がいる。仙台には20年の歴史を持つ「月一会」というスタディーグループがある。そこに筆者よりも若いがとても優秀な歯科医師のH先生がいる。そのH先生が
「衛生士 君らモー娘。僕つんく」
と言っていた。歯周治療の主役は衛生士で、僕ら歯科医師はプロデューサーだと…。
それだけ衛生士の立場を高く評価しているのである。
しかし、我々の世界ではそれでよくとも、患者さん自身がそう思っては決してよい結果は生まれない。
“歯周病 治すのあなた わかってる?”
歯科医院はそのお手伝いをするところであると認識してもらう必要があると思う。

(書籍で学ぶ)
臨床の現場以外で学ぶ機会としては、「デンタル・ハイジーン」のような雑誌や本を読むことも必要である。著名な先生や衛生士さんの貴重な症例からヒントをいただくことが多々ある。何よりも自分が手がけているのと同じような症例を、自分の発想にはない方法で治した写真を見ると、本当に勇気が沸いてくる。これは日本全国どこにいても出来ることであり、書籍の力は偉大であると感じる瞬間である。

(学会で学ぶ)
また、学会に属することも大きな前進が出来ると思う。しかもいつも聞く側にいた自分が学会で発表することをイメージしてもらいたい。「えー私なんかムリ×2」と言うだろうか?当医院のチーフハイジニスト・瀬戸が卒後3年目で発表したのが、日本顎咬合学会東北支部会であった。そう、支部会だと知っている顔がたくさんいる中での発表であり、地元の利もあり思ったよりもハードルは高くないと思う。来春日本臨床歯周病学会の東北支部が立ち上がることになった。その中心は我々も大変お世話になっている先生で、医歯薬出版の「一から学ぶ クリニカルペリオドントロジー」の著者でもある江澤庸博先生である。
“学会が あなたの心を 開く鍵”
になるかもしれない…。
http://www.jacp.net/jacp_web/index.html

(育て、育てられ) 
この記事を書いているとき、一人の衛生士が「先生、12月で退職します」と言ってきた。「もしかして結婚?」と聞くとにこやかに「ハイ」と答えた。あ〜いつかは来ると思っていたが、その時が来てしまった…。担当していた患者さんも同じことを思うだろう。でもめでたいことだからなぁ…。なぁに考えてみれば今じゃ専業主婦だが、筆者の家内も衛生士じゃないか!スタッフが辞める辛い気持ちグッとこらえて、門出を祝ってあげたいものである。本音は辞める衛生士のコピーのような人に来てほしいと思っているが、こんな声が聞こえてきそうである。
“新人を 育てる機会 あげたのよ”
そんなみんなと仕事が出来て、とても幸せである。また今日もガンバロー!

参考文献
1) 石川 純 人間はなぜ歯を磨くか 医歯薬出版 13-15,71-72 
2) 池田雅彦、佐藤昌美、鴫原康子 成功する歯周病治療 医歯薬出版53-66 
3) 谷口威夫 トータルから口をみる 松風 93
4) 山本浩正 Dr.Hiroの超明解ペリオドントロジー クインテッセンス141-142
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2015年07月23日

Vol.155「日本臨床歯周病学会第33回年次大会を終えて」

 夏らしい暑い日が続きますね…水分補給はしっかりおこないましょう。

さて、2015年7月18,19日は仙台国際センターにて「日本臨床歯周病学会第33回年次大会」が開催されました。
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 2年前から実行委員会を作り、メンバー全員で企画・運営してまいりました。昨年末あたりから徐々に忙しくなりましたが、GWからは本当にこの年次大会のことばかり考えておりました。大きなトラブルもなく1,241名の参加者があったことは、主催者側としてもホッとできる大会でした。

 思い返せば外資系の会社が合併したことにより一番大口のランチョンセミナーをキャンセルしたことは大事件でした。幸い救いの神「松風」様のおかげで、穴を開けずにむしろ盛況に開催することが出来て本当に良かったです。また、メンバー全員が一番頭を悩ませたのがプログラム集の編集でした。まさかまさかの誤植のオンパレード…GWはそれで消えてしまいましたが、最終的には90点くらいの仕上がりになったでしょうか?

 準備段階ではネームタグ、ランチョンセミナーのお弁当など細部にまでこだわる江澤大会長、仕事が誰よりも多いのに早くて正確な鈴木プログラム委員長、外部との折衝を取りまとめてくれた高野副実行委員長、ポスター&チラシの作成と郵送、手配をしてくれた佐藤先生、柏崎副実行委員長、そしてタイムマネージメントを管理してくれた岡山先生など、多くの先生方・衛生士のメンバーで大会を盛り上げてくれました。
当医院の工藤、佐藤も実行委員として手伝ってくれました。
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(18日の懇親会にて)

 大会前は学会の準備だけでなく、発表者の予演会もおこないましたので、特に鈴木先生は人の3倍も4倍も仕事をしていました。本当にお疲れ様でした。

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初日はスムーズに進行し、懇親会も無事終了しました。

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(懇親会場には粋な計らいで”サン・ファン・バウティスタ号”のミニチュア版を飾ってもらいました)

台湾歯周病学会の皆様との友好関係もより深くなり、東北のメンバーとしても震災直後早々に義援金をいただいたお礼が出来て、大変満足しております。

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 2日目はディスカッションで思わぬハプニングが生じて冷や汗をかきましたが、それも今後の課題ということだと思います。

 エンディングでは「雅」さん作のムービーが流れましたが、かなりの大作で参加者の皆さんから目頭が熱くなったと感想をいただきました。JTB東北の高橋さん、舛谷さん、そして雅の佐藤さん、浅利さん、ほかそれぞれのスタッフの皆さんには本当にお世話になりました。
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自分自身記憶に残る年次大会であったことは間違いありません。皆さんありがとうございました。そしてお疲れ様でした。_MG_5680.JPG
(実行委員のみんなです)

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2015年06月06日

Vol.154 「顔が曲がっている?」

 最近は地震や火山の噴火などが多発しており、大災害にならなければいいなと思いますよね… 
 
 今回は「顔が曲がっている」ことについて説明してみたいと思います。「口が曲がっている」「顔に歪み」などと検索すると、様々なページに飛びます。古くは麻〇財〇大臣、ともさ〇りえさん、最近だと筧〇和子さん、鈴木〇なみさんなどがヒットします。この方々は「顔が曲がっている」「歪んでいる」と表現されていますが、何が原因なのでしょう?

 我々歯科医師がかみ合わせを診る場合、色々な診査を行いますが、大きな視点から診る場合、「咬み合わせの高さ」と「咬み合わせの水平的な位置」が重要になります。そしてもう一つ大きなポイントがあります。それは「咬合平面」と言って正しいかみ合わせの目安として想定される上下の歯が接する平面のことを指します。

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(これは咬合平面板といって、上の平面と下の小さな平面が平行にできています。口の中の咬合平面の角度を外側から読み取ることが出来ます)

 かみ合わせはこの咬合平面に大きく左右されます。正面から見たときに、両目を結ぶ線と咬合平面が平行であれば、左右対称な顔になっていることがほとんどですが、平行でない場合は顔が曲がる、歪むという結果になります。さらにいわゆる「受け口」「出っ歯」の原因も、この咬合平面に影響を受けます。
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(正面から見たときに正常な咬合平面の方)

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(正面から見たときに左上がりの咬合平面の方)


オーストリアン・ナソロジーの考え方では、「咬み合わせの高さ」と「咬合平面の位置・角度」がもっとも大事だとされています。しかもこの「咬み合わせの高さ」や「咬合平面」はいわゆる美容整形で行われるような手術をしなくても、十分コントロールが可能です。前述の有名人の方々も普通の一般的な歯科治療で顔面の非対称性は解消されます。

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(左側が術前、右側が術後)
 咬合平面がまっすぐに治りました

 一般的に咬み合わせの問題で最初におこなうことは「どこか先に当たる歯がないか?」とカーボン紙を持ち出して診査する事が多いと思います。もちろんこれは大切な診査です。しかし、全体の枠がきちんとしているかどうかを診てから、細かいところを診ていく、「木を見て森を見ず」にならないようにする必要があります。

 顎の歪みは3次元的に起こる現象なので、「左だけ治す」とか「上の歯だけを治療する」というパーツで考えるのではなく、口の中全体をバランスよく診査して治療することが大切です。しかもその結果が「肩こりが治った」「姿勢がよくなった」という整形領域に対しても良い結果を生むことが多いですし、さらには(呼吸がしやすくなったことで)「風邪を引きにくくなった」とか、「集中力が増した」などと言った内科的なことにまでよい結果を生むこともしばしばです。

 どうしても噛み癖でどちらか一方でしか物を咬まない方、歯科医院で診ていただく必要があると思いますよ…。必ず理由がありますから…。
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2015年05月07日

Vol.153「電子レンジの恐怖」

 普段何気なく使っている電子レンジですが、問題点を指摘する記事が少なくないようです。
 少し考えさせられました。

電子レンジ調理の隠された危険
 アンソニー・ウェイン、ローレンス・ニュウェル
 原文:『The Hidden Hazards of Microwave Cooking』
 by Anthony Wayne and Lawrence Newell
 出典:Mercola.com

1.電子レンジはどうやって動くのか?
  電子レンジにはマグネトロンという管が入っていて、その中で波長約2450メガヘルツ(2.45ギガヘルツ)のマイクロ波を照射する電磁場が作りだされ、物体の電子に作用する。このマイクロ波放射線が、食べ物の分子に作用する。
全ての波動は、周波が一回転する間に極性がプラスからマイナスに変わる。マイクロ波の場合、毎秒何百万回極性が変化する。磁石に南極と北極があるように、食べ物の分子とりわけ水の分子にも、プラス極とマイナス極がある。
市販の電子レンジには、約千ワットの交流電力が備えられている。マグネトロン管から生じるこれらのマイクロ波が食べ物を爆撃することによって、マイクロ波と同様に極性をもった分子が毎秒何百万回、回転する。
このように非常に激しく掻き混ぜられた分子は“摩擦”熱を生じ、その結果食べ物が熱せられる。この尋常でない加熱方法はまた、周辺の分子構造を相当に破壊し、しばし分子を引き裂くか、力づくで分裂させる。

2.電子レンジで温められた血液は、患者を殺す
   1991年、医療機関で輸血用血液を電子レンジで温めることに関する裁判が開かれた。この裁判は、
単純な輸血であったにもかかわらず腰の手術で死亡したノーマ・レビさんについてのものだった。
看護士が、レビさんに輸血する血液を電子レンジで温めたと思われる。この悲劇によって非常に明白になったことは、電子レンジは、我々が“温める”と思っている以上の何かがある、ということである。輸血用血液は、一定期間ごとに温められるが、電子レンジは使われない。しかし、レビさんの例では電子レンジのマイクロ波が血液に何らかの変化を与え、それが原因でレビさんは死亡した。

3.科学的証拠と事実
   1992年、ラウム・ウント・ツェルトが出版した、旧来の方法で調理された食べ物と電子レンジ調理された食べ物の比較研究の中には、次のように記されている。
『自然療法の基本的な考えでは、未知の分子と波動エネルギーを人体に取り入れることは、おそらく体に良いというよりむしろずっと害の作用が大きい。
電子レンジ調理された食べ物の中には、人類が火を発見した太古の昔からの方法で調理された食べ物の中には存在しない、分子と波動エネルギー両方が含まれている。太陽光線と恒星から放射されるマイクロ波エネルギーは、交流電気が基になっている。
電子レンジなどにより人工的に作られるマイクロ波は、交流電気から起こされ、照射した食べ物のあらゆる分子に、毎秒1億回以上の極交替を引き起こしている。
分子が不自然に作られることは避けられない。電子レンジをかけた状態では、自然発生したアミノ酸は毒性をもった形に変化するのみならず、異性体にも変化することが観察された。
短期間の実験で被験者に電子レンジ調理した牛乳と野菜を食べてもらったところ、彼らの血液中に異常な変化がかなり認められた。8人の被験者は、異なった方法で調理された同じ条件の複数の食べ物をさまざまに組み合わせて食べた。
電子レンジ調理された食べ物を食べた被験者の血液中では、例外なく変化が生じた。ヘモグロビン値が減少し、全ての白血球とコレステロール値が上昇した。リンパ球は減少した。

4.スイスでの臨床実験
   ハンス・ウーリッヒ・ヘルテル博士は、食品専門科学者としてスイス有数の世界的に有名な食品会社で長年働き、現在は退職している。彼は数年前、ある食品変性加工技術について会社に質問したことが原因で、解雇された。
   ヘルテル博士は、電子レンジされた食べ物の栄養素が血液と人体の生理に及ぼす影響について最初に疑問をもち、質の高い臨床実験を行った科学者である。
彼の小規模ではあるがよく制御された研究は、電子レンジは退行的な力を電子レンジされた食べ物に作用させることを示した。科学的な結論は、電子レンジは、電子レンジ調理された食べ物の栄養素を変え、その変化はその料理を食べた人の血液を通じて人体の退行を促す、ということである。
ヘルテル博士の研究は、スイス連邦技術局と生化学大学のレルナルド・H・ブラン博士と共同で行われた。
この実験では、被験者に二日〜五日の間隔をおいて、以下の異なった種類の食べ物を空腹時に食べてもらった。(1)生乳 (2)従来の方法で温められた牛乳 (3)パスチャライズ牛乳 (4)電子レンジで温めた牛乳 (5)有機栽培された野菜 (6)従来の方法で調理された有機野菜 (7)電子レンジで解凍した冷凍有機野菜 (8)電子レンジ調理した有機野菜
被験者らは一人ずつ隔離され、食べる直前に採血された。それから上記の牛乳もしくは野菜を食べた後、一定の時間をおいて再び採血した。
電子レンジ調理された食べ物を食べた後時間をおいて採取した血液に、大きな変化が見られた。それは、ヘモグロビン値とコレステロール値、とりわけHDL(善玉コレステロール)とLDL(悪玉コレステロール)の比率の減少であった。
電子レンジ調理された食べ物を食べた後は、そのほかの種類の食べ物を食べた後よりもはっきりと短時間に、白血球が減少した。こうした減少はそれぞれ、退行的な変化を示した。
さらに、実験に用いられた食品中のマイクロ波エネルギーの量と、それを食べた被験者の血清中に放たれた発光バクテリアの発光力との間に、非常にはっきりとした関連が示された。
これによりヘルテル博士は、このような技術的に引きだされたエネルギーは、おそらく確実に電子レンジ調理された食べ物を通じて、帰納的に食べた人に伝わるとの結論を下した。

5.電子レンジ調理された食べ物に発がん性物質
   『マイクロ波照射−電子レンジ調理−の健康への影響』と題する著書と、「アースレター」1991年3月号と8月号の中でリタ・リー博士は、いかなる電子レンジであろうとも電磁放射線を発し、食べ物に危害を加え、調理された食べ物の中に器官に有害な危険な発がん性物質を生じる、と明言した。
  
6.マイクロ波病、発見さる
   ロシアでレーダーが開発されていた1950年代、マイクロ波に被爆した労働者数千人が調査された。その結果、健康被害がとても深刻だったので、政府はマイクロ波照射量が労働者は10ミクロワット以下、一般市民は1ミクロワット以下とする厳しい基準を設けた。
『電気的人体』の著者ロバート・O・ベッカーは、本の中で、“マイクロ波病”と呼ばれるマイクロ波の健康への影響を調査したロシアの研究を紹介した。以下、同本の314頁より引用する。
『その(マイクロ波病)最初の兆候は、低血圧と遅い脈拍である。次に表れる最もありふれた症状は、交感神経の慢性的興奮状態(ストレス症候群)と高血圧である。
この段階では、頭痛、めまい、目の痛み、不眠、イライラ、不安、胃痛、緊張、集中力困難、抜け毛などの症状を伴うことが多い。さらに、虫垂炎、白内障、生殖器の病気、がんの危険性が高くなる。
このような慢性的な症状の後に、最終的には副腎疲労の危機と虚血性疾患(冠動脈の詰まりと心臓発作)が待っている』
   ドイツとロシア両方の研究者が指摘した影響は、以下の三つの範疇に分類される。
・[範疇1]発がん作用
・[範疇2]食べ物の栄養の破壊
・[範疇3]被爆による生物学上の影響

7.法廷での調査の結論
   残留電磁波が無秩序所に生体内にたい積し(範疇3の9)、最終的に神経系、中でも脳と神経中枢に影響を及ぼす。このために、神経系の電気回路の極性が長期間かかって破壊される。
こうした作用は、神経系のさまざまな構成組織の神経電気の健全さに対し、事実上取り返しのつかない損傷を与えるので、電子レンジ調理された食べ物は明らかにあらゆる観点から勧められない。
{法廷調査文書:ウイリアム・コップ編 A.R.E.C調査機関}

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2015年03月23日

Vol.152「iaaid-Asia 7thに参加して」

西のほうから桜前線が近づいているようですが、まだまだ仙台は寒いですね…

さて、3月は毎年iaaidという学会に参加するのですが、今年は東京で行われました。

http://www.iaaid-asia.jp/meeting/index.html

初日は「咀嚼と脳について」2日目は「CAD/CAM」というコンピュータを駆使し最新の歯科治療についての特別講演がありました。特に元北海道大学生理学講座の教授だった和泉先生のお話はとてもためになりました。我々臨床家はとかく基礎医学に触れる機会が少ないのですが、副交感神経を中心に様々な身体の変化について、そのメカニズムをわかりやすくご教授いただきました。

今回ご登壇された多くの先生がお話していましたが、「噛むこと」により脳の血流量が増える、さらに、夜中の歯ぎしりなどの行為も、ストレスを抑制し健康につながるということです。今までも「歯ぎしりは悪いことではない」といい続けてきましたが、生理学の先生、神経科の先生も異口同音にお話をされていました。

これらのことを考えるには、生命体の進化の過程を学ぶ必要があり、ヒトに進化・発達するまでに途方もない時間が経過したわけですが、その進化の過程にどんなことがあったのか?についてのお話も非常に興味深かったです。


一方のCAD/CAMですが、入れ歯を作る技術も進んでおり、これからは3Dプリンターなどを使いながら入れ歯を作ることも可能になりそうでした。実際にはその工程途中でアナログ的な部分を必要としますので、現段階での実用については未完成ではありますが、大学や企業ではドンドン研究が進んでいるようでした。


 一方、毎年特別講演をされている佐藤貞雄教授のお話の中で興味を引いたのは、f-MRIを使った実験で、たくさんの歯の中で、第1大臼歯の部分で噛んだとき、脳がもっとも賦活化していて、もっともsensitiveな歯であるとお話されたことです。実は第1大臼歯はもっとも早くなくなってしまう歯だという統計結果があります。最も早く口の中に出てくる永久歯ですので、そうなる可能性も高いわけではあるのですが、その第1大臼歯を不幸にして抜歯した場合、その代役をブリッジで行うことが良いことなのか、改めて考えさせられるお話でした。

 一般会員の発表では、郡山の糠沢先生がポスターアワードに、私はプレゼンテーションアワードということで、水滸会という勉強会からダブル受賞となりました。吉見先生、いつもありがとうございます。

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