2005年12月12日

Vol.46 「メインテナンスしてますか?」

 一昨日は仙台も雪が降りました。秋保での忘年会に参加してきましたが、昨日の朝あたり一面銀世界でとても綺麗でした。

 昨日は日本歯科医師会主催の生涯研修セミナーに参加してきました。今年のテーマは「メインテナンス」です。メインテナンスというのは治療の終わった患者さんが、そのまま良い常態を保っていることを確かめるためにおこなう定期健診です。この定期健診を行っている患者さんと行っていない患者さんでは、10年後に抜歯した歯が3倍も違うというデーターがあるそうです。当医院でも定期健診をはじめて10年ほどになりますが、定期健診にいらっしゃっている患者さんにはあまり大きな問題が起こっていないことは実感しています。

 先日1年半ぶり訪れた患者さんのお話です。この患者さんはそれまできちんと定期健診に訪れていましたが、体調を崩し、入院していたというのです。これでは歯医者に定期健診に来ることができないのも当然でした。しかし、案の定数本の虫歯ができていました。原因は“アメ”だったのです。とても綺麗な歯をしている方なので、私もその虫歯を見てとても残念に思いました。また、現在も糖尿病で体調を崩されしばらくお会いしていない患者さんがいらっしゃいます。その方の治療は平成7年に一度終了し、3,4年は定期健診に訪れていましたが、糖尿病で入院していた期間、歯医者に来ることができなかったわけです。しばらくぶりに来院されたときには、下の前歯が歯周病でぐらぐらになっていました。一時がんばって通院していたのですが、現在は通院できるような体調ではないことをご主人からお聞きしました。

 歯医者に定期的に通っていれば100%大丈夫というわけではありませんが、問題が小さな芽のうちに摘み取ることができます。また、必要なアドバイスがあればそれを行うこともできます。アメリカでは大人は年に2回、子供は年3回の定期健診を行うことは、いまや常識だそうです。歯科医療も削って詰める時代から、削らなくてすむように早期から予防をすることが叫ばれてきています。皆さんもお口の健康を維持するための定期健診を考えてみてください。
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2005年12月09日

Vol.45 「かみぐせ」

 今年も残すところ3週間あまりとなってしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 今日は「かみぐせ」の話をします。かみ合わせの診査に「主咀嚼側(しゅそしゃくそく)」という項目があります。普段どちらがわでご飯を食べるかということです。利き手に右利き、左利きがあるように、食べるときにも右がみ、左がみの方がいてもおかしくありません。

 ただ、怖いのは片側でばかりかんでいるために、あごや口が曲がってしまうことです。シンメトリーという言葉がありますが、これは「左右対称」という意味です。「美」のひとつの項目に、このシンメトリーがあるくらいですから、できるだけ左右は対称のほうがいいと思います。

 こういったあごや口の曲がる原因は何でしょう?小さいときにあごをぶつけて曲がってしまう場合もありますし、先天的な問題もあるかもしれません。しかし、意外と多いのが、治療しなければいけない歯を放置していたために、そちら側でかまない習慣がついて、そのまま癖になってしまったというケースです。受け口や出っ歯が前後的なズレならば、顎や口の曲がりは左右的なズレですので、我々はその状態を「不正咬合」と呼びます。

 先月ある学会で発表した先生が、1年前の自分の顔と現在の自分の顔を比較した写真を提示しました。1年前にはあごと口がゆがんでいたのに、現在の顔を左右対称に治っているのです。その先生は自分の口がゆがんでいることに気づき、それまで食べていた側と反対側でばかりご飯を食べるようにしたら、このように治ったと言っていました。

 歯科界では「かみぐせを治せば顎関節症も治る」と言う内容の本が出ているくらいです。もちろんかみぐせですべてが治るとは思いませんが、片側ばかりでの食事をしているあなた、鏡を見てみてください。両目を結んだ線と、口角を結んだ線が平行になっていますか?また、反対側でかもうとしても、うまくかめないあなた、何か問題があると思ったほうがいいかもしれません。

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2005年12月08日

Vol.44 「柔らかいモノばかり食べていませんか?」

 またまたしばらくサボってしまいました。前回のイントロが仙台の市長選挙運動からスタートしていましたが、もう県知事選も終わり、仙台市も宮城県も新スタッフで市政、県政がスタートしている今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 今日は今週いらっしゃった患者さんのお口の中のお話です。小学生の女の子が始めて当医院に来たときのことです。歯ぐきが腫れて痛いので診てほしいとのことでしたので、お口の中を見てみると、なるほど腫れています。しかも上の歯の裏側の付け根の部分が全体的にかなり腫れていました。医学的には“歯肉炎”の急性化という診断になりますが、原因は何でしょう?このような場合、最初にすべきことは全身的に何か問題が無いか調べることからはじめます。歯ぐきが腫れやすい病気にかかっていないか?体調が悪くなっていないか?すると風邪を引いていて、やっとよくなってきたというのです。一方、当医院に長年かかっている男性の患者さんで、とても虫歯が少ない方がいるのですが、その方は食いしばることが多いため、歯が磨り減ったり、折れたりするトラブルが多いので、マウスピースを作製し、付けていただくよう指導いたしました。定期健診で当医院の衛生士・瀬戸が見たところ、明らかに歯ぐきが腫れていることに気づきました。

 二人には共通の原因があります。それは「柔らかいものばかり食べていたこと」です。小学生の女の子は、風邪を引いてのどが痛かったので、二週間ほどの間、おかゆとりんごをすったものばかり食べていたというのです。次の男性は歯が磨り減らないように、柔らかいものばかり食べていたというのです。
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(初診時の歯ぐきの状態。歯の裏側全体が赤く腫れあがっている。当日はブラッシング指導を行わず、普通の食事に戻すよう指示)
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(約2週間後の歯ぐきの状態。ブラッシングの指導をしていなのに、ほぼ正常な状態に戻ったと思われる)

 普通、歯医者では「きちんと磨けば治りますから、プラークコントロールをがんばりましょう!」と指導します。当医院では…もちろんはブラシの指導もします。ですが、一番の原因は食生活が柔らかいものに偏ってしまった結果なのです。男性の場合には衛生士の瀬戸がすぐに気づき、「最近柔らかいものばかり食べていませんか?」とたずねたところ、その通りだという回答がかえってきました。当医院のスタッフも多角的に診査・診断する能力が備わってきて、とても心強く感じます。皆さんも何でもご相談くださいね。
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2005年07月28日

Vol.43 「歯並びとかみ合わせ」

 今、仙台は市長選挙運動の真っ只中!久しぶりに面白いといっては失礼ですが、興味深い選挙ですね。皆さんはもう投票する方は決まりましたでしょうか?

 今回は矯正治療について述べたいと思います。矯正治療というと皆さんはどんなことをイメージするでしょうか?“歯並びを治すことができる”“出っ歯や受け口を治すんでしょ?”あるいは“針金が見えていやだ”“治療が長くかかるらしい”“保険が利かない”といったところでしょうか?

 私は矯正治療を始めて12年になりますが、たいへん奥の深い学問です。また、それ以上にいろいろな考え方があり、治療法も多岐にわたります。

 そんな中、昨年めぐり合った神奈川歯科大学の佐藤貞雄教授の矯正治療のコンセプトは今までの矯正治療とはまったく異なるもので、かみ合わせからスタートしているのです。それも人間の進化の過程から多角的にかみ合わせを考察し、そのかみ合わせを3次元的に捉えています。もちろん通常の矯正治療も3次元的に考えているのですが、本当の意味で捉えているとは言いがたい場合が多いのです。

 最近、「1本の歯が正常な位置に生えることができないために顎の位置がズレてしまい、身体に影響を与えています。」というフレーズを耳にすることがあると思いますが、どんな場合でもそれが当てはまるわけではありません。その患者さんにとって許容範囲を超えているかどうかを見極める必要があります。かみ合わせに問題があるとわかったら、その治療法の一つに矯正治療もあるということです。

 実は私も家内も娘もちょっとした矯正治療でかみ合わせを治したんです。矯正治療に年齢制限はありませんが、早く始めたほうが治療がシンプルであることは間違いないと思います。
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2005年07月27日

Vol.42 「怪しい歯をいつ抜くか?」

 夏本番、今年の夏は今ひとつ夏らしい日が少ない気がしますが、皆さんは海に行きましたでしょうか?

 さて、6月は顎咬合学会、臨床歯周病学会に参加、顎咬合学会ではポスター発表もしてきました。歯科にも数多くの学会が存在していますが、この2つは会員数がうなぎのぼりの元気のある学会です。どちらの学会も“インプラント”をテーマにした発表がとても多く見られます。特に歯周病学会は本来歯を残す学問の上に成り立つ学会ですが、あまり良くない歯は早く抜いてしまい、インプラントを埋めたほうが予後がいいといった報告が数多くなされています。 

 きっと皆さんはこの記事を読んで疑問に思うと思いますが、歯科ではこのような考え方を「戦略的抜歯」と呼びます。残すことが困難な歯をいつまでも口の中に残しておくと、その歯の影響を受けて、両隣の歯を支える骨が徐々になくなっていき、終いには両隣の歯もダメになってしまうことを防止するため、あえて早めに抜歯をしてしまうというコンセプトです。

 この考え方のおかげでとても審美的に治せている症例も数多くあり、一理あることは事実です。しかし現実には勇気のいる場合が多く、「抜いちゃいましょう」というよりは、「いよいよというときが来るまでは、何とか持たせるようにしましょうか?」と安全策をとることが少なくありません。もちろん、確実に残せる歯はしっかりと治療をし、抜かないと大変なことになる歯は、きちんと説明をして抜歯を選択します。

 学会の中でも「良くこんな歯を10年も持たせたな」という発表もありますから、1本の歯をどのように診断するかは大変重要であります。「歯は臓器である」という本もあるくらいですから、おいそれと歯を抜くようなことはしていないつもりです。ただ、前回のニュースレターに登場した親知らずや、どうしても残すことのできない歯、残しておくことで、明らかに問題が生じてしまう歯に関して、的確に診断することは我々の役目だと考えています。どうしても抜かなくてはならないときには、マスクの中でつぶやいているんです。「お疲れ様」と…

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2005年07月26日

Vol.41 「説明と同意」

 皆さんは楽天イーグルスの試合を見に行きましたか?私はまだ2回しか見にいけてないんです。でも地元に応援できるチームがあるっていいですね。ベガルタともども頑張ってほしいですね!

 さて、今日は歯科医師会で聞いた話を紹介します。歯科医師会には苦情処理委員会という組織があって、通っている歯科医院に対するクレームを歯科医師会に報告するヒトに対して、適切なアドバイスをしたり、その後の治療先を紹介したりします。そこに挙がってくるクレームもさまざまで、いろいろな患者さん、いろいろな歯科医師がいるのだと考えさせられます。

 先日も苦情処理委員会に挙がってきたクレームの中に、治療してもさっぱり痛いのが治らないので、そのことを先生に言ったら、「こんなに悪くなるまで放っておいたお前が悪い」と30分も逆ギレされたとか、「このかみ合わせでは、女なのにデカイ女になってしまうぞ」と脅されたりと、そこだけを聞くとホントにそんなことを言う歯科医院があるのかなと疑ってしまいます。

 以前にも触れましたが、現代の医療は“インフォームド・コンセント”の上に成り立っています。これは“説明と同意”という意味であり、われわれ医療人がその患者さんにとってもっとも良いと思われる治療法、あるいは他の治療法に関しても可能性を説明し、患者さんが治療法を選択するというものです。

 当医院にも以前に通っていた医院のことをお話しする方が少なくないですが、その不満の多くは「きちんと説明してくれなかった」というものが大変多いように思います。口の中は自分で見ることができません。鏡も治療中には邪魔になるので、患者さん本人にリアルタイムにお見せすることは事実上不可能であります。私たちは皆さんに説明するときに、同じようなケースの写真をお見せしたり、レントゲンや図を使ったり、術後を予測した模型を製作してお見せしたりなど、わかりやすく説明するよう心がけています。わかりにくいときにはお時間をとって説明しますので、遠慮なくお声掛けくださいね。
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Vol.40 「あなたの親知らず、大丈夫ですか?」

 先日は関東方面に地震がありました。仙台でもいずれ大きな地震が来るといわれていますが、地震対策は万全でしょうか?

 さて、今回は親知らずの話をします。親知らずとは通称で、正式には第3大臼歯と呼ばれています。当医院でも多くの方がこの親知らずを抜いていることと思います。なぜ親知らずは抜くことが多いのでしょう?

 最初に親知らずの名前の由来についてご説明します。親知らずの一つ手前の歯、すなわち第2大臼歯は親知らずの前に生えてくる最後の歯ですが、この第2大臼歯は13歳くらいに生えてきます。この頃は親の管理下にあることが多いですよね?親知らずが口の中に生えてくる時期は18〜20歳くらいで、この時期の口の中は親もわかならい、そんなことから“親知らず”と命名されたらしいです。

 さて、その親知らずはなぜ抜くことが多いのか?ですよね。身体の成長のピークは男性が18歳、女性は16歳くらいといわれています。つまり親知らずは成長が止まってから生えてこようとする歯であります。だから、親知らずが生えるスペースがない状態にもかかわらず、その親知らずが生えようとするのですから、曲がって生えてきたり、隣の歯に引っかかって生えて来れなかったり、隣の歯を押し上げてしまったりなど、さまざまな問題を引き起こします。

 このうち特に問題なのは隣の歯に問題を引き起こす場合で、かみ合わせにも問題を生じます。たった1本の親知らずを抜かずにいたために、隣の歯もろともだめになってしまった方、親知らず1本のためにかみ合わせが大きく狂ってしまった方、このような患者さんを診ると早いうちに抜いていれば…と思ってしまいます。
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(左下には親知らずがある40歳代の男性)
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(左下に横になった親知らずがあったまま放置していたため、隣の歯に大き な虫歯を作り、歯を支えている骨も吸収してしまった)

 もちろんどんな場合でも親知らずが悪者ではないのですが、残すべきか抜くべきかは十分に診査する必要があります。親知らずの抜歯はとても痛いイメージがあるので、できれば抜きたくないというのが本音かもしれません。でもあなたの親知らず、大丈夫ですか?(たけしの「家庭の医学」風)
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2005年05月02日

Vol.39 「女性にうつ病が多い?」

 今日はゴールデンウィークの真ん中、5月2日です。皆さんは旅行にいかれましたか?

 さて、以前から気になっていたのですが、最近うつ病の方が非常に多くなってきています。また、夜眠ることができないために、あるいは良く眠れるように、睡眠薬、睡眠誘導剤を服用している方も増えてきました。以前にも触れましたが、これらの薬剤は唾液や涙の分泌が少なくなり、虫歯が増えたり、目が乾く原因になります。

 ここまでは理論的に納得していたのですが、どうも圧倒的に女性の方が服用している率が高いと感じていました。杉山歯科医院の患者さんの男女比はおよそ6対4で女性が多いのですが、向精神薬などの服用している率はおそらく8対2くらいの割合で女性が多いように思います。僕が疑問に思っていたのは、なぜ女性のほうが服用率が多いかです。

 話は変わりますが、シャンプーやリンス、また洗濯用洗剤や台所洗剤などはほとんど化学合成物質でできていますが、それらの化学合成物質が皮膚や粘膜を通して、体内に吸収され、その後代謝されずに体内に残りやすいというのです。我が家では2,3年前から洗濯用洗剤や石鹸は無添加のものを使っていますが、皆さんのご家庭ではいかがですか?

 先日ある勉強会で次のような話を聞きました。ある女性が原因不明の頭痛に悩まされ、有名な病院で精密検査を受けたのですが、異常がないと言われ、打つ手が無く途方にくれていたそうです。そんな折、自然なものだけを使って商品を扱っている会社とめぐり合い、シャンプーとリンスを変えただけで、何をしても治らなかった頭痛がうそのように消えたそうです。

 女性のうつ病や睡眠薬の服用率が高い理由はこの辺にあるのではないかと感じました。女性は男性と比べ、シャンプーやリンスだけでなく、ヘアカラーやパーマの使用頻度が圧倒的に多いです。そのほかに、化粧をしますので、身体に良くない化学合成物質が知らず知らずのうちに体内に吸収されている可能性が高いと思います。女性のみなさん、思い当たりませんか?
 
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2005年05月01日

Vol.38 「虫歯菌に効く薬を使いますか?」

 しばらくニュースレターもサボっていましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

 先日TVで「虫歯菌をなくす」薬の説明が放映されましたが、皆さんはご覧になりましたでしょうか?3DS法(dental drug delivery systemの略)といって、口の中の虫歯菌を中心としたあるグループの細菌を特異的に殺す能力のある薬剤を、患者さんの口に合わせた専用のマウスピースの中に入れて、殺菌しようという考え方です。実際このシステムで虫歯菌は激減するようです。我々の間では2,3年前から評判になっていましたし、すぐに導入されている先生もいました。

 しかしこの考え方はひとつ大きな問題があります。口の中だけでなく、消化管はどこも細菌と共存しています。すべての細菌を殺すことは不可能ですし、我々が口にするものは滅菌したものではありませんので、口の中を無菌にすることは事実上不可能で、意味のないことです。そこで、特定のグループの最近だけが死滅するとどうなるのでしょう?虫歯菌以外の細菌の活動レベルが上がるのです。薬を飲んで下痢をした経験はありませんか?これも特定の腸内細菌が死滅したため、それまで抑えられていた別の細菌群の活動が盛んになるため、下痢などが起こります。口の中でも同様のことが起こります。カンジタ菌といって、普段は表に出てこない細菌が、3DS法によって死滅した細菌の代わりに優勢となり、口の中、特に舌が真っ黒になります。

 本来我々自然界に生きている人間は、自然治癒力があるわけですから、よほどのことがない限り薬に頼る必要はないと思います。虫歯菌を殺すという発想ではなく、お互いの細菌がうまくバランスが取れるように、我々が自然界にある食物や飲み物を好んで摂取するようにすればいいのです。歯磨き粉などの過剰な宣伝に惑わされることはありません。虫歯が一本もない人って意外と必ずしもまじめに歯磨きをしている人ではないんですよ!
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2005年02月12日

Vol.37 「自然なかみ合わせを目指して」

 今年はじめてのニュースレターです。皆さんは今年の目標を決めましたでしょうか?

 僕自身の今年のテーマは“かみ合わせ”です。体のどこかに不調があると、いつもは何も考えずに行動していたことが、急に不自由を感じるものです。例えば普段道を歩くときには、右足を出して、次に左足を出して…など考えずに無意識に歩きますよね?でも足を怪我した時はどうでしょう?痛みを避けるように意識して歩きませんか?

 口の中でも同じように、“歯が欠けた”“歯ぐきが脹れて痛い”などといったことがあると、痛い側では咬まなかったり、ゆっくりと食べたりしますよね?これは非常に不自然な動きなんです。ごく自然に行っている行動は交感神経支配ですが、痛みを避けるように歩いたり、歯茎が痛いのでゆっくりと食べることは副交感神経の支配を受けての行動です。

 たとえ歯を抜いて入れ歯になったとしても、その入れ歯が自分の体の一部分になれば、それは意識運動ではなく、反射運動に変わります。そうすれば“食べること”が楽しくなります。つまり、「食事をおいしく味わえる」「大きな口を開けて笑える」ことが自然に行えるなら、それは無意識な反射運動であり、口の中は健康と言えると思います。逆に痛い側を避けて食べたり、話すときに、つい口を手で隠してしまったりすることは意識運動であり、とても不自然な行動であることを意味します。

 でももっと怖いのは、その不自然な行為がいつのまにか反射運動となり、異常な行動を体がインプットしてしまい、それに順応してしまうことです。脳からの指令は反射運動になっても、左右の動きが非対称で度が過ぎると、まず筋肉が疲労します。かみ合わせの場合、首や肩の凝りにつながることも少なくありません。その次のステージとしては機能障害が起こります。具体的には口をあいて、閉じてと言う動きが左右非対称になります。さらに進行すると、口をあける行為が顎の痛みによりできなくなります。こうなると治療も非常に難しくなります。

 このような症状は虫歯や歯槽膿漏を放置していることでも十分におこりえるのです。また、虫歯や歯槽膿漏だけが原因ではありません。歯並びが悪いためにこのようなかみ合わせの問題が起こることも非常に多いのです。

 我々はそのような患者さんの治療をすることも治療の一環ですが、できることならば、その予防をするべきだと考えています。小さいときに異常な位置に生えてきた歯の位置を早期に治療することで、理想的なかみ合わせを誘導することができれば、こんなすばらしいことはありません。一方で、たった一本の虫歯の治療を怠ったために、かみ合せがどんどんずれていき、骨の成長に左右非対称を生じてしまうこともありえます。

 最小限の治療で最大の効果が挙げられるよう、しっかりと診査していこうと思います。みなさんも疑問に思うことがあれば、いつでもお声掛けください。
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