2006年12月18日

Vol.60 「病気にならないには?」

 クリスマスまでのカウントダウンも一桁になりました。今年は連休ですので、遠くに出かける方も多いかもしれませんね。素敵な週末をお過ごしくださいね。 

 さて、皆さんはどんな本を読むのが好きですか?政治・経済の本、ファッション雑誌、PC関係の本…いろいろありますよね?僕自身はHPのスタッフ紹介欄にも書きましたが、“健康”に関する本を読むことが多いですね。今年読んだ本の中でためになったなぁと思う本を挙げてみます。

「病気にならない生き方」サンマーク出版
アメリカの外科医の新谷弘実先生が書かれた本ですが、その中でも注目すべきは、病気の大半は遺伝よりも習慣が原因であるということです。良い食材を選ぶ、良い水を選ぶ、規則正しい生活をする、薬は極力飲まない、このような体に良い習慣を続けることがもっとも大事だということです。新谷先生は胃腸内視鏡外科医ですので、多くの方の胃腸の内壁を見てきた結果、前述のような結論を見出したようです。

「病気にならない人は知っている」幻冬舎
著者は医者ではない全くの普通の人で、心臓に大きな病を抱えた経験のあるKevin Trudeauさんです。現代の食品関係、薬品関係と政治とのつながりを痛烈に批判し、我々がどのような食生活を送ることが望ましいのかを解説しています。今の日本でそのことを完璧に遂行することは不可能だと思うのですが、著者も本の中でアピールしているように、出来ることを実践するだけでも、身体には絶対に良いからというスタンスです。

「病気になりたくなかったら 急がない、怒らない」新講社
この本は精神科の医学博士・斎藤茂太先生が書かれた本で、心の持ち方と健康の関係を説いています。実はこういった内容の本が好きで、健康のためではないのですが、“怒らない”ことは常に意識するよう心がけています。心の持ち方と身体の関係はとても深く、これからどんどん解明されていくものと思います。

 病気になったら医者に行こう、薬を飲もうと思う前に、そうならないために大切なことを知っておくべきなのでしょうね。平成19年も皆様が健康でありますよう、心からお祈りいたします。
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2006年11月20日

Vol.59 「日本顎咬合学会東北支部会」

 大分寒くなってきましたね。今年も残すところ、あと1ヶ月と少しです。皆さんにとって平成18年は良い年でしたでしょうか?

 この1ヶ月あまり、個人的にはさまざまなことがありました。国際歯科学会、日本保存学会など学会が集中していたのですが、今回は日本顎咬合学会の東北支部会についてご紹介いたします。通常学会と言うと敷居が高く、研究がメインと言うイメージがあると思うのですが、この学会はほとんどが東北の実行委員による手作りに近い学会です。昨年度から東北支部長に就任した佐藤善徳先生、本大会の実行委員長である齋藤善広先生を中心に、歯科医師、衛生士、技工士、歯科助手がそれぞれの役割を果たし、参加される方々への企画、準備、運営をしてきたわけです。

 特別講演としては東北大学の歯学部を背負って立つ佐々木啓一先生、新潟で開業されている原田富一先生、川崎律子先生、飯塚智先生にご講演いただきました。特に新潟の原田先生は講演の依頼をしたとき、かたくなに断り続けていた経緯があったので、主催者側としても特別な感情を持って講演を拝聴していました。

 我々歯科医療従事者は、もちろん患者さんのためにと日々頑張っているわけですが、その情熱、また歯科臨床に対する知識と技術は千差万別ではないかと思います。私たち東北のメンバーが目指すのであれば、きっと原田歯科医院はとてもよい目標になるだろうと言う意見が多く、今回の講師にお招きいたしました。話の内容はとてもすばらしく、多くの参加者がうなずきながら聞いていたようです。私自身も心が洗われる気持ちで拝聴していました。

 医院としてもしっかりとしたビジョンがあり、働いているスタッフの皆様の笑顔がとても印象的でした。土曜日の診療を休んでまで仙台に足を運んでくださった原田歯科医院の皆様に心から感謝申し上げます。また、佐藤先生、齋藤先生をはじめ、今回の学会に携わったすべてのかたがたへ、『ありがとう』をささげたいと思います。皆さん、また来年も頑張りましょうね!

新潟の原田歯科医院を紹介するHP
http://www.shika-town.com/koshinetsu/personal/harada/index.html


日本顎咬合学会東北支部会の懇親会にて

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(長年日本顎咬合学会東北支部を支え続けた菅野先生、菅崎先生) 

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(当医院のスタッフといつもお世話になっている土屋歯科商店の中村さん)
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2006年10月23日

Vol.58 「かみ合わせについて」

 芋煮会の季節ですね。皆様はもう行かれましたか?私は昨日勉強会の芋煮会に参加してきました。青い空の下で美味しい料理を食べることが出来てとても幸せですね!

 さて、21日土曜日には仙台歯科医師会の学術講演会が開催され、昭和大学の矯正学講座教授・槇宏太郎先生にご講演いただきました。矯正の分野はかみ合わせとは切っても切れないほど深い関係にありますので、矯正の立場からかみ合わせ(われわれは咬合と呼んでいます)のお話をしていただきました。矯正の分野では顔の輪郭(骨格)とかみ合わせの関係を側方から見た分類をすることが多いのですが、それは成長を予測することにもつながるため、とても重要な診査項目です。槇先生は骨密度から各グループの共通項を見出し、成長の予測をすることを研究されています。

 骨格と筋力の関係に関する研究は多数眼にすることがあるのですが、槇先生の研究はとても新鮮で、われわれ臨床家にとっても新たな視点を与えていただいた気がします。どうして特定の歯が虫歯になるのか?どうして特定の歯が歯周病になるのかに関しては、ある程度分かるようになってきたのですが、今回の槇先生の講演から新しい診断が出来るようになったと思います。
 歯を失う原因には“虫歯”“歯周病”それからもう一つ“破折”があります。文字通り“歯が折れてしまう”のです。それは歯にとって耐え切れないほどの力(多くは寝ている間の歯ぎしりの力が関与しているといわれています)によって、力に耐え切れなくなった歯がある日ボキッと折れてしまうわけです。折れた箇所によっては接着したり人工的な材料で回復することも可能ですが、抜歯になることも少なくありません。しかも破折の怖いところは、虫歯や歯周病と違って徐々に進むものではなく、ある日突然破折するので、予測がつきにくいということです。

 その点で、骨密度を測定する、あるいはそれが出来なくとも、骨格からある程度予測がつくようになれば、矯正以外の分野においても非常に有効な手段ということになります。実は私も一昨年右上の歯を折りました。私の場合、公私共にお世話になっている齋藤善広先生に治していただき、幸運にも歯を抜かずに済んだのですが、骨格的には非常に気をつけなければならないタイプだと思います。皆さんも食いしばり、歯ぎしりには要注意ですよ。

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10/22 スタディーグループ月一会の芋煮会
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2006年09月19日

Vol.57 「定期健診」

 先日スタッフともども健康診断に行ってきました。皆さんは定期的に検査をされていますでしょうか?僕自身は毎回のことですが、お酒の飲みすぎを指摘されました…。
  
 健康診断のデーターを見て、どのように判断するのでしょう?その時大切なのは正常範囲内に収まっているかどうかですよね?そしてその項目と関連する疾患がないかどうかを見極める。さらに今後予想される疾患を予想し、予防法をお伝えする。問題がなかった人は安心し、問題があった人は今後の改善すべき点をしっかりと頭に叩き込む。そして、その検査を定期的に行うことで、以前と比べてよくなっているのか、悪くなっているのかを見ていくこともとても大切です。

 もちろん歯科においてもこの健康診断は取り入れています。当医院では6ヶ月、4ヶ月、3ヶ月、1ヶ月間隔で患者さんに応じて検査、クリーニング、指導を行っています。これは完璧に歯をクリーニングしたとして、口腔内の疾患を起こす悪玉菌支配の状態になるのに2〜3ヶ月かかるため、基本的には3ヶ月に1度の定期健診で管理していくという考えに基づいています。そこから問題のない人は長めの間隔で行う、リスクの高い人は短い間隔で行うと言うように患者さん毎に決定しています。

 また、そのデーターは医院に管理されていきますが、患者さんごとに管理されますので、以前のデーターと見比べれば、患者さんの努力、治療の成果などがすぐに分かります。何年も定期健診を受けている方が、急に悪いデーターになったときなど、「どうしましたか?」と聞くと、家族で病人が出て、その看病で自分の健康管理がおろそかになってしまっていると言うことを聞くこともあります。また、歯ブラシの状態はいいのにポケットが深くなっていて、ほかにも夜間の歯軋りをうかがわせるような所見が見られたときなど、ストレスがたまっていて、こちらから歯軋りに気づいてもらうこともしばしばです。
 
 Vol.46でも触れましたが、定期健診を受けていない人は定期健診を受けている人に比べて、10年後に抜歯をした歯の本数が3倍にもなるという報告があります。今、医療の世界では“cureからcare”の時代と言われています。虫歯で例えるならば、虫歯になったから削るのではなく、虫歯にならないように予防するために歯科医院へ通院するということです。我々は受診した患者さんのクリーニングをするだけではなく、その方の傾向を把握して、適切なアドバイスをするよう心がけています。定期健診をしていたことで、何事も起こらないのが一番ですから…
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2006年08月21日

Vol.56 「北風と太陽」

 今年の夏の高校野球の決勝戦、駒大苫小牧と早実の試合、本当にすばらしかったですね。一球にかける青春、見ていてすがすがしい気持ちになれますね。勝って男泣きの早実の斉藤投手も素敵だったけど、負けても笑顔を浮かべていた駒大苫小牧の田中投手、試合が終わっても感動を与えてくれました。ありがとうございます。 

 さて、8月19日にも毎月行っている患者さん向けの勉強会を行いました。参加者の中に二人のお子様がいらっしゃる女性がいたので、ついでにお子様のお口の中も拝見させていただきました。想像通り、銀歯のオンパレードでした。僕はお母様の口の中を見て原因が何か想像できたので、おそらくお子様もそうだろうと…。

 そのお子様たちですが、小児歯科の病院に通っているとのことなのですが、治療を嫌がり、お母様も毎回大変な思いをしているそうです。(きっと歯科医院のスタッフも同じだと思いますが)しょうがないので、その医院ではスタッフ総出でその子達押さえつけて無理やり治療をしたそうです。このような治療には人間が抑える方法とレストレーナーというネットでぐるぐる巻きにする方法とがあり、障害者の方の治療などに用いられています。

 さて、先ほどのお母様の話によると、そのお子様があまりに治療を嫌がっていたら、そこの医院の先生がきれてしまったらしく、とてもいやな思いをしたとのことでした。医療人としては治療を拒否されることは、とてもやりにくいことは事実ですが、僕自身はきれることも押さえつけることもしません。Vol.32でもその件に触れていますが、子供たちもしっかりと説明をしてあげれば、たいていの場合きちんと治療を受けてくれます。1回目がダメでも時間をかければほとんどの子供たちが口を開いてくれます。先ほども5歳の女の子がやっと治療をさせてくれましたが、治療が終わりそうなときに泣き出してしまいました。でも3ヶ月前は座っただけで泣いていた子です。緊急性がなければ、心の成長を待ってあげれば良いんですね。

 “三つ子の魂百まで”と言いますが、大人でも歯の治療が怖いという方の中に、子供の頃のいやな記憶がトラウマとなって残っている方が少なくありません。月並みではありますが、当医院では“愛”を持って患者さんに接するよう心がけています。イソップ物語で「北風と太陽」の話がありますが、旅人(患者さん)のマント(口)を北風のような脱がせ方(開かせ方)をするよりも、太陽のように旅人が自らマントを脱いで(口を開いて)くれるのが良いと思っていますので…。
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2006年07月27日

Vol.55 「スタディーグループ」

 梅雨明け間近です。ようやく夏らしい季節になりましたねー。 」

 SJCDという歯科の分野で日本最大のスタディーグループがあるのですが、去る7月22,23日、全国のメンバーが札幌に集まり、各地の先生方が自分の症例を発表し、著明な先生方にコメントをいただくというイベントがあり、私も参加・発表してきました。SJCDインターナショナル会長・山崎長朗先生、副会長の本多正明先生、他にも座長をされた先生方は、日本のトップクラスの先生方ばかりで、業界の人間が読む雑誌に我々の見本となるような症例を提示して、常に最先端の最高の治療を教示してくれています。

 その先生方の前で、各地の代表の先生方が発表したわけですが、各地の色が治療にもプレゼンテーションにも出ていて、とても刺激を受けて帰ってきました。緊張しながらもしっかりと発表されていた人、余裕綽々で笑いまで取っていた人、それぞれに十分な準備をして発表に臨まれていたようです。

 現在では個人情報保護法案が施行され、個人を特定できるような情報を他人に見せることが規制されてきましたが、我々医療人にとって、他の先生が行った治療を参考にすることはとても勉強になります。大学を卒業したときの知識と、それ以降に自分で経験した知識だけで治療に臨むのと、学会、講習会、勉強会に参加する、あるいは発表する、または業界の書籍を読むことを継続している人とでは、後に比べ物にならないほどの差が生まれると思います。

 僕の場合は勉強のためにというよりも、歯科臨床が面白いから、好きだからそういった環境に身をおいていると言ったほうが正しいかもしれません。同じような意志を持った仲間と会っているときは、本当に楽しい時間を過ごせますし、大いに刺激になります。

 皆さんは楽しんで学んでいますか?仕事をしていますか?ハイと即答できる方は何の心配もないですね♪そうでない人もきっと楽しさを見つけることができると思います。皆さんの明日からの勉強、仕事が充実しますように!
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2006年06月22日

Vol.54 「化学的なプラークコントロールは必要か?」

 サッカーのワールドカップが始まり、TVに釘付けの方も多いのではないでしょうか?最近は楽天イーグルスも調子が上がってきましたね。

 さて、皆さんは口の中のケアをどのようにしていますでしょうか?ほとんどの方が最低1日1回歯ブラシをしていることと思います。意識の高い方はデンタルフロスや歯間ブラシ、あるいはワンタフトブラシをお使いの方もいらっしゃると思います。また、最近は電動ブラシ、音波ブラシなどをお使いの方も増えてきているようですね。

 先日来院された男性の患者さんの口の中を見ると、舌が真っ黒だったのです!これは薬の副作用だと思われたので、早速問診を始めました。特別に服用している薬はなかったのですが、口の中を清潔に保つためのデンタルリンスをお使いになっていることがわかりました。患者さんは完璧主義で清潔好きなので、1日に5,6回お使いになっていたそうです。その患者さんにご自分の舌を鏡で見ていただいたら、とてもびっくりされていました。「いつも綺麗にしているはずなのに」と…。

 その患者さんに舌専用のブラシを使ってみると、かなり綺麗になりました。それと同時にデンタルリンスの使用をやめていただくようお願いしました。完全にはやめられなかったようですが、次回お会いしたときにかなり綺麗な舌になっていました。

 Vol.38でも紹介しましたが、口の中は細菌だらけです。しかし口の中を常に細菌ゼロにすることなど土台無理なんです。必要なことは口の中の細菌のバランスが保たれていることであり、その中で虫歯や歯槽膿漏を防ぐためには機械的なブラッシングが一番効果的なんです。

 化学物質を使って特定の細菌を死滅させたところで、その薬剤に打ち勝てる細菌の天国となった口の中はよい環境といえるのでしょうか?今一度歯ブラシの仕方を見直しませんか?
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2006年05月16日

Vol53 「いつも笑顔で!」

 GWも終わり、緑が一層輝き始めましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 今日は当医院に通院している患者さんに紹介していただいた野坂礼子さんの「笑顔の魔法」という本をご紹介します。いつも笑顔でいると身の回りに良いことが起きる、そういった内容が書かれているのですが、まさにその通りだと思いますね。良いことが起こったから笑顔になるのは誰にでもできることですが、笑顔でいればよいことが起きると思って、いつも笑顔でいる…意識していないと難しいことかもしれません。

 また、佐藤富雄さんの「口ぐせの魔術」という本には、口から出た言葉の通りにことが起こる、だからいつも良い言葉を発するようにするとよい、と書いてあります。「あー疲れた」と一言発すると、身体は「そうか疲れているんだ…」と本当に疲れてしまうと言うことです。疲れていても「私は元気!」と言えば良いということですね。

 「笑顔の魔法」の本を紹介してくださった患者さんも、とても笑顔の素敵な方で、職場のかたにもそのことをほめられるそうです。歯に自信が持てるようになって笑顔でいられるようになったとお話されていましたが、我々としても嬉しい限りです。

 街で偶然患者さんに会って、「こんにちは」と挨拶をしたときに、「誰だかわかりませんでした」と言われることがあるのですが、それは我々が仕事柄マスクをしているせいだと思います。当医院では、最初に挨拶するときにはマスクをはずして名前を名乗るようにしてはいるのですが、私の笑顔が足りなかったのでしょうかね?これからは意識してみようと思います。そして、患者さんが帰るとき、患者さんにも自然と笑顔が浮かぶようになったら最高ですね。いつも笑顔を下さる皆様、ありがとうございます。 
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2006年04月12日

Vol.52 「禁煙しませんか?」

 例年ならば仙台も桜が咲いている頃ですが、今年は開花も遅いようですね。楽天イーグルスも満開と言うわけにはいかないようですが、頑張ってほしいものです。

 さて、一昨日「たばこ対策ネットワーク・みやぎ・せんだい連絡会議」に出席してきました。医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、宮城県健康福祉局健康増進課、宮城県教育庁スポーツ健康課、仙台市健康福祉局健康増進課、禁煙医師連盟からそれぞれメンバーが集まり、どのようにして禁煙活動を行っていくかを協議しました。

 特に最近では女性の喫煙率が増えていることを問題視していました。皆さんもご存知の通り、妊産婦の喫煙は胎児への影響も大きいため、女性の喫煙率を低下させることは必須の項目であります。

 また注目すべきはある学校で検診を行った際、喘息を患っている児童の親に喫煙者か否かを調査したところ、ほぼ100%の親が喫煙者であったということです。受動喫煙といって、本人が喫煙者でなくとも、周りの人が吸ったタバコの煙は、確実に周囲の人の体内にも吸収されていると言うことです。

 現在は全面禁煙、あるいは分煙といったように、公共の施設ではタバコを吸えない環境になってきました。これは喫煙者にとって肩身の狭い思いだと思います。私自身11年前まで喫煙者でしたから、喫煙者の方の気持ちがわからないでもありません。しかし、喫煙習慣の無い方への配慮をすることは必要であります。

 アメリカ歯周病学会でも歯周病を悪化させる因子として糖尿病と喫煙は別格扱いです。当医院でも歯周病の患者さんには、喫煙者か否かを問診するようにしています。歯の裏側にニコチンがこびりついていたり、歯ぐきが真っ黒に着色していたりすれば一目瞭然ですけれどね。

 禁煙について歯科医師の立場から一つ提言します。禁煙はもちろん良いことなのですが、タバコの代わりにガムをたくさん噛んでいる方、ガムも種類を選ばないと虫歯になります!必ずご相談ください。
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喫煙者の「ヤニ」
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専用の器械で「ヤニ」を落とした直後

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メラニン色素沈着の見られる喫煙者の黒ずんだ歯肉
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専用の薬を塗布し1週間後の歯肉
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2006年03月29日

Vol.51 「ドライマウス」について

 東京は今が桜満開!春は出会いと別れの季節ですね。

 さて、先週「ドライマウス」に関する講演を聴いてきました。講師は鶴見大学歯学部教授の斎藤一郎先生です。斎藤先生はドライマウスの研究に関する第1人者といっていい方ですが、とてもわかりやすい内容の講演でした。ドライマウスとは読んで字の如し、口が渇く状態を指しますが、他の自覚症状としては喉が渇く、口がねばねばするなどの口腔乾燥感、味覚異常などが挙げられます。欧米の疫学調査では25%がドライマウスに罹患しているとのことなので、決して人事ではありません。

 ニュースレターVol.11でも紹介しましたが、ドライマウスは薬との関連がとても深く、原因の多くは薬の副作用だと思われます。向精神薬、睡眠薬、降圧剤などはそのほとんどが唾液の分泌を抑えてしまいますから、薬の服用をやめなければドライマウスの根本的な解決にならないケースが少なくありません。

 仮に薬に唾液を少なくする(薬の本には「口渇」と記載されていることが多い)副作用があることが分かっても、簡単にやめるわけにはいかないと思いますので、担当医に相談する必要があります。そして、同様の効果をもたらす、別の薬に変えてもらうようお願いすることが必要だと思います。
ドクターが扱う薬の種類は半端ではありませんから、すごく口が渇いて困るんだと言うことを力説する必要があると思います。口が渇けば虫歯にもなりやすい、滑舌が悪くなる、口臭が強くなる、風邪をひきやすいなど2次的な問題も生まれやすくなりますからね…

 ドライマウスの方に朗報?です。ドライマウスの10人に1人はシェーグレン症候群だそうですが、その病名がつけば唾液が出るようになる薬があるそうです。詳しいことはお聞きになっていただければ、詳しくご紹介いたします。ただ、ここでも薬に頼ると言うのは違和感を感じますが…。唾液は噛む回数に比例して分泌されますから、良く噛んで食べることが一番大事であることは間違いないと思います。
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2006年03月13日

Vol.50 「超ベテランの歯科医師」

 この時期は温かい日と寒い日が交互にやってきますね。春が来ているんだなって感じます。

 昨日、日本顎咬合学会東北支部会認定医研修会に参加してきましたが、そこで細山愃先生のご講演を拝聴してきました。細山先生は新潟でご開業の超ベテランの先生ですが、すばらしい臨床をされているのに本当に腰の低い方で、我々の年代に対してもきちんとした応対をしてくださいました。

 細山先生の臨床は非常にレベルが高いのですが、本当に真摯な姿勢で患者さんに接していることがヒシヒシと伝わってくるようなご発表をされていました。昨日の講演では一人の患者さんに対して35年間記録をし続けているケースをご紹介いただきました。35年間の記録があるということは我々では想像もつかないほどの年月なんです。厚生労働省によるとカルテの保存義務が5年間ですから、事実上5年を過ぎたカルテやレントゲン、写真などは捨ててもかまわないわけです。しかし、細山先生はそういった記録を当初からしている上に、それをすべて保存しているわけです。今でこそ写真がデジタル化されていますので、写真の保存は場所を必要としなくなりましたが、35mmのスライドが15万枚ほどあるそうですから、その保存場所は相当なスペースを占領しているものと思われます。その記録を紐解いて、同時に患者さんの今後を予想していくわけです。

 もちろん当医院でも平成8年に改装して以来カルテ、レントゲン、口の中の写真はすべて保管してありますが、35年の歴史とその資料を振り返り、今でも反省をしながら正面から患者さんと向き合っている細山先生の姿勢には改めて感動しました。当医院の院長も細山先生と同世代ですが、細山先生同様患者さんを第一に考え、日々診療しております。年齢的には悠々自適の隠居生活を送ってもかまわないのでしょうが、院長も“現場”が好きなんですね。当医院から離れた場所に引越しをされた患者さんが「やっぱり先生じゃないとだめなんだ」と言って院長を頼って来院される方がいますが、そのような父を見て、改めて偉大さを感じます。ベテランの先生方に対して改めて尊敬の念をいだきました!
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2006年03月11日

Vol.49 「チームアプローチ」

 念願のホームページを設立し、同時にブログも設定したのですが、いざ自分がやりはじめると、他人のブログを見てみたくなった今日この頃です。

 さて、今日は「チームアプローチ」についてご紹介します。歯科医院は我々歯科医師が医院の責任者ですが、多くの皆さんに支えられて歯科医療を行っています。まず、皆さんがはじめて病院にいらっしゃったとき、最初に出会うのが受付です。電話で予約をするときに聞いた声で「こんにちは、予約をいただいた○○さんですね?」などと会話がはじまります。次に皆さんが診療室に入ると当医院では歯科衛生士が問診をいたします。今日はどこが気になって来院されたのかを簡単に聞いておくわけです。この時点で緊急性があるかどうかを判断しわれわれに伝えてくれるわけです。

 実際に診療が始まると、歯科助手が治療のサポートをしてくれます(当医院では受け付け以外のスタッフはすべて衛生士です)。応急処置が終わるとその患者さんの問題点を抽出し、治療計画を立案します。そのときほとんどの患者さんに対して歯周病の検査を行います。歯石の沈着があれば歯石をとる治療を行います。この一連の流れに歯科衛生士が活躍するわけです。

 この初期の治療が一段落し、かぶせ物や入れ歯を作る段階になったとき、実際に患者さんに装着するモノを作るのが歯科技工士です。当医院ではすべて外注していますが、技工士も得意分野があるので、当医院では複数の技工所とお付き合いしています。

 そのほかにも歯科医院で使う材料を届け出くれる業者の方など、多くの皆さんのおかげで安心して歯科医療を行うことができます。一つの目標に向かって、お互いがお互いの分野で最善を尽くす、どの職業も同じでしょうが、医療の世界もこのチームアプローチが非常に重要です。お世話になっている皆さん、いつもありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
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2006年02月26日

Vol.48 「理想の歯科医師像」

 いつもこの季節になると同じ話題を出すのですが、2月の末は花粉症到来の季節です。僕の場合は桜が散るまで続きますが、最近では戦いモードではなく、うまく付き合っていこうというスタンスです。

 さて、先日の2月18,19日は東京で著明な歯科関係者が一同に集まる大きなイベントがあり、ご存知の方も多いと思いますが、東京フォーラムというイベント会場で多くの講演会が開催されました。歯科の分野は今「審美歯科」「インプラント」が花盛りで、先駆者の先生方の治療は、我々一般歯科医師が参考になる、レベルの高い治療の提示がありました。

 その中で、かねてから興味のあった先生の講演がありましたので、早速会場に入りその講演を聞いてきました。その先生の講演は大変わかりやすく、なぜその治療法を選択したのかを患者さんの性格も含めて検討されていました。そして、非常に細かいところまで観察しており、その先生はまさに私が描いていた歯科医師像でした。1本の歯を残すことにこだわり、そのために何をしたかを克明に解説してくれました。講演を聴きながらグッとこみ上げてくる物を感じ、その先生の講演を聴くことができたことに感謝し、とても幸せな気持ちになりました。

 先ほども触れましたが、歯を失った場合、入れ歯やブリッジではなく、インプラント(人工歯根)という方法で自分の歯とほぼ同じ状態を回復できるようになってきました。インプラントの予知性が向上すると、インプラントを成功させるために、今までであれば何とか歯を残すことにこだわってきた歯科治療が、怪しい歯は抜いてしまって、早期にインプラントを埋めることによって、長期的によい状態を維持しようという流れに変わりつつあります。

 歯を残すことにこだわることも、早期にインプラントを埋めることも、どちらも理にかなっています。ただ、僕自身が患者になるときを考えると、歯を残すことに全力を挙げることのほうがありがたい気がしますので、皆様に対しても同じスタンスで望みたいと考えています。
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2006年02月25日

Vol.47 「歯ブラシさえしていれば虫歯や歯周病にはならないのか?」

 トリノオリンピック・女子フィギュアスケートで荒川選手が金メダルに輝きました。おめでとうございます\(^o^)/仙台にゆかりのある方ですので、皆さんの喜びもより大きなものであると思います。

 先日歯科の機械や器具を製造している大手メーカーの東北支店の方向けに、「メインテナンス」をテーマにお話をするよう依頼され、約1時間の講演をしてきました。Vol.46でも触れましたが、メインテナンスは自動車にたとえると車検や定期検査に当てはめるとわかりやすいと思いますが、一人一人プログラムは違っており、その患者さんのリスクを把握しておく必要がありますので、車の検査のように画一的に1年に1度の検査というわけではありません。その患者さんの年齢、性別、パーソナリティー、リスクなどを総合的に判断して、プログラムを組んでいきます。

 そのメーカーの支店長さんは当医院の患者さんでもあり、大変優秀な方ですので、社員に口の中のメインテナンスの重要性を伝えるために企画した講演会だったようですが、参加した20数名の社員の方で定期的にメインテナンスに通われていたのは3人であり、歯科に携わる方でさえ1割程度の意識であることがわかりました。講演は「歯周病」「虫歯」「咬み合わせ」の3項目に関してそれぞれ臨床ケースを提示して、メインテナンスの重要性をお伝えしたつもりでしたが、皆さん大変熱心に聞いてくださり、いくつかの質問もいただきました。その中で皆さんが驚いていたことは“歯ブラシをしていれば大丈夫だ”と思っていたところに“歯ブラシだけでは虫歯も歯周病も防げない”とお伝えしたことでした。かなりの方がショックを受けていたようです。今までのニュースレターでもこのことには触れてきましたが、歯科のメーカーの方でも驚かれるくらいですから、一般の皆様方であれば、もっと驚くに違いありません。疑問に思われる方がいらっしゃったら、是非我々スタッフにお声掛けください。時間を割いてしっかりと解答したいと思います。
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